このレビューはネタバレを含みます
めちゃめちゃ面白かった。
前半も面白いが後半に行くにつれて段違いに面白くなる。
特に8話の「くすぐり校長」のエピソードなんて「現代あるあるエピソード」すぎて恐ろしく、そして気持ち悪い。
悪いことをした生徒(小学生)を校長室に呼び、靴下をぬがせ、くすぐり、(くすぐりの対価に)お金を渡す、という校長の話だ。
「性的虐待はしてない(生徒を傷つけていないから)」という理由で無罪派と「赤の他人の子どもに対して権力差がある人物が不用意にベタベタ触るのは異常だし金銭を与えるのも異常」で有罪派にわかれ、結果、不審がってた教育省(？)側の人間によって(背中を押したのは主人公だが)クビになるのだが、最初に「不審だ、異常だ」と気づくのが「(年配)女性」ってのがリアルすぎて…
女性って「女の子」の時代に「男性」からの加害を大なり小なり受けて育つので、そんな"小さい頃から養われなくていい"「こいつなんかおかしいぞ、変だぞ」のセンサーが男性より敏感な気がする。
自分も「こいつおかしいぞ(だから金輪際近づかんとこ)」って思った相手が「女性宅侵入+下着泥棒」だった経験があるので…余計に。
あれE9で校長の妻はFBIの主人公を殺し(刺し)にいったんだと思った。
ハンドバッグを気にした持ち方でナイフ入れてんな、と自分は思った。
ただ話をするだけならエレベーターをボタン連打しながら待たせない。
だから刺したあと即逃げられるよう、逃走ルートを確保してたんじゃないかと。
刺さなかったのは部屋から第三者(目撃者)が出てきたからだろうな、と思ってみてた。
"校長"のエピソードを見て学生の時、やたらと男子生徒に対してベタベタする学年主任の男性教師に抱いていた気持ち悪さを思い出した。
その男性教師は男子生徒に肩を組んだり、ふざけた会話の延長で「そりゃないぜ～(笑)(ボケ突っ込みのノリで男子生徒の肩、または二の腕を揉む)」ということをしていた。
(運動部の顧問だったから生徒をマッサージする体、コミュニケーションを築く体を免罪符にしてからだを触っているような邪悪さもうっすら感じていた)
私はその行動が気色悪い(わざわざ触る必要性がない)からという理由と、学年集会で(学年主任だからか男の威厳を見せたかったからかわからないが)怒鳴らなくていい内容やわざわざその言葉をチョイスする必要がないのに嫌な言葉を使う(例えば夏休み前の注意事項を話す際「お前らはバカだからわからないだろうが」「バカに何言っても通じないか(笑)」と生徒らを卑下し侮辱する言葉をいちいち挟む)行動を含め、その教師が大嫌いだった。
反面、私の友だち(女)は逆にその教師がすきで、よく調理実習で作ったお菓子やデザートを差し入れしていて、私がどんなに「部活動のコミュニケーションの一環だとしてもあの触りかたはキモい、だからあいつはヤバい」と言っても「気にしすぎだよ」と笑っていた。
事が起きたのは学校を卒業して1年たつかたたないかの頃。地元新聞にとある記事が乗った。
あの男性教師が男子生徒を車内でレ◯プしたというものだった。
あーやっぱりね、半分、◯ねよ、半分。
「部活で遅くなったから先生の車で家まで送ってあげるよ」
と言って犯行に及んだそうだ。
教師という肩書きにおける「信頼」と教師と生徒という「権力差」につけこんだ犯行で到底許せないものだ。
「ちょっと触っただけでしょ？」
「コミュニケーションだよ。」
「本人が嫌がってないでしょ、だって笑いあってたもの。」
「これじゃコミュニケーションもとれないな…。」
「大袈裟なんだよ。」
「相手は子ども(又はブスな女)だよ、俺が相手にするわけないじゃん。」
そう言って「加害」を「軽く見せよう/しよう」としてくる奴、マジで危険なので距離を取ったほうがいい。
クズはあの手この手で「これくらいしてもギリギリ言い訳できんだろ」と言い訳や逃げ道をつくりながら接触や甘い言葉で寄ってくる。
セクハラで批難された時に「加害者側」がいう言い訳(上記)とまったく同じ。
あの"くすぐり校長"のように
「真面目に働いてる！私は校長！犯罪歴だってないぞ！」という実績と権力を盾にする場合もある。「今」の行動を批判、指摘しているにも関わらず、奴らはなぜか「過去の実績」を盾にしてくる。
このエピソードでは「性的暴行(レ◯プ)」があったかどうかはわからないが(他の教師からは構いすぎる、ベタベタしすぎるとの発言あり)この校長は限りなくグレーよりのクロな行為をしていて教職から離す対応は正解だったと私は思う。
(この時代にはないだろうがカウンセリングに通うことを義務付けくらいあってもよかったと思う。)
いきなりクビはないよね…な意見も見たが、現代で校長がこれやったら逮捕(カウンセリング又は治療付き)なのでクビで良かったと思う。
正直、このエピソードの次の犯人(バトンガール事件)が校長だとも私は思ったくらいだ。
