これほどクォリティの高い和製ドラマは久しぶりで、実に楽しめた。
昭和末期のあの時代をリアルタイムで体験しているため、色々と懐かしい風景が出てくるのがいい。当時の新宿歌舞伎町はよく遊びに行っていたから、再現されたセットには哀愁を感じたりしてしまう。
全８話の中ではやはり『SMぽい』制作編の第４話が素晴らしい。本物も当時見たが、何とも変な作品で笛が鳴る度に笑ってしまったのを思い出す。ちなみに本作では「ピー」という音色だけど、本物の方は「ポ～」というもっとマヌケな感じだった。
山田孝之以下男優陣は実に生き生きと演技していた。黒木香役の新人女優森田望智の熱演は見事で、今後の活躍に期待。
そして忘れられない好演が、NHK朝ドラ『ひよっこ』で米屋の娘をやっていたメイク係役の伊藤沙莉。ドラマ自体が裏社会の湿っぽい話だけど、彼女の存在があるせいか明るい雰囲気があったのが大きい。
村西監督の物語はこのドラマ後も興味深いものがあり、クリスタル映像離脱後のダイヤモンド映像時代もぜひ続編でドラマ化して欲しい。元祖巨乳AV女優の松坂季実子や、村西監督が入れ込んで後に本妻になる秋田市出身のAV女優乃木真梨子のエピソードをぜひ見たいものだ。
