Jumblesoulさんの映画レビュー・感想・評価

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鬼畜(1978年製作の映画)

3.5

実際にあった事件を元にした、松本清張の傑作短編小説が原作。
同じ清張原作の『砂の器』を、まるで違う話に改ざんして映画化した野村芳太郎が監督なので嫌な予感がしたが、本作はほぼ原作に忠実になっている。
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アステロイド・シティ(2023年製作の映画)

1.0

手書きのようなCGをバックに、役者達がよく分からない脚本を淡々と喋る。これが延々と続くので流石に退屈。カラフルだが、モヤッとした全体の色合いも苦手。
実写映像を使ってアニメのような作品を作りたかったの
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ドレミファ娘の血は騒ぐ(1985年製作の映画)

3.0

公開当時はサブカル誌等で良く取り上げられていた作品で、ソフト化されたVHSをレンタルして依頼の再鑑賞。
60~70年代と違って、80年代の若者がいかに頭デッカチで軟弱になったかがよく分かる。作品の中に
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シェイプ・オブ・ウォーター(2017年製作の映画)

1.5

『E.T.』の大人版みたいな話。
これがアカデミー賞の各部門を、総ナメしたというのはちょっと納得できない。どんだけ自分がファンタジーが苦手なんだか、良く分かった(笑)
予定調和な結末もなんだかねぇ。最
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歓喜に向って(1950年製作の映画)

2.0

オーケストラの演奏者同士の恋愛と結婚の青春ものかと思ったら、またも顔を合わせれば口喧嘩ばかりのカップルの話。
自分の孫みたいな娘を妻にもつ老人という謎の夫婦など、ベルイマン監督の意図が今いち分からず。
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渇望(1949年製作の映画)

2.0

ベルイマン監督の初期作品で、日本公開は90年代になってから。
口喧嘩の耐えない若い夫婦の話だけならいいが、そこに全く別の女性の話を絡んだせいか集中できなかった。
物語はともかく、グンナール・フィッシャ
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スザン・レノックス(1931年製作の映画)

2.5

古き良き時代のメロドラマ。スザンがガルボのような美形でなかったら、今ならストーカー話になりそう。
相手役の、チョビ髭のない若きゲイブルが格好いい。終盤の無精髭のワイルドなゲイブルも魅力的。細眉のせいか
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シン・仮面ライダー(2023年製作の映画)

1.5

最初から違和感たっぷりの仮面ライダー。
だが、50年以上前の特撮を現在リメイクすると、どうしてもこんな感じになるのかなと変に納得。
でも、主役を本郷猛ではなく緑川ルリ子にしたのはちょっとなぁ。綾波レイ
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天国の駅 HEAVEN STATION(1984年製作の映画)

3.5

戦後唯一人の女性死刑囚をモデルにした実録もの。
実際あった事件のドロドロした部分を排除して、美化したような印象。吉永小百合の唯一の汚れ役という事だが、モデルの人物が金の亡者で性豪だったところは描かれず
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アントニオ猪木をさがして(2023年製作の映画)

3.0

プロレスラー猪木としては語り尽くされた感があるせいか、猪木さんの人間性をクローズアップした構成は良かった。
リアルタイムにテレビで見ていた「猪木問答」を取り上げたり、写真家の原さんのイラクなどでの同行
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愛欲の港(1948年製作の映画)

3.0

『不良少女モニカ』以前のベルイマン監督作品は初見。
モニカほど性悪ではないが、両親が不仲のため捻くれてしまった女の子が主人公。ちなみに顔は少しバーグマンに似た美人。
自殺未遂をした彼女と、助けた元船乗
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華岡青洲の妻(1967年製作の映画)

3.5

有吉佐和子の原作は未読だが、80年代に水谷良重が加恵役の舞台版をテレビで観ていたので、物語の大筋は知っていた作品。
嫁と姑の対決話と見るのは間違いで、この時代は嫁にとっては旦那と同じくらい姑の命令は絶
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アイアンクロー(2023年製作の映画)

4.0

一年ぶりの映画館鑑賞。
父親のフリッツを含め、エリック兄弟達はリアルタイムで、テレビやニュースで見たり知っていたから思い入れがある。
映画では四兄弟になっているが、実は末弟がいて彼もレスラーとしてデビ
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山河あり(1962年製作の映画)

4.0

最初はハワイの観光映画かと思ったが、冒頭からアメリカの黒人のように日本人がこき使われるシーン。細かいところは史実と違う箇所があるのだろうけど、そこは木下恵介が企画した劇映画と割り切って観るべき。ドキュ>>続きを読む

カルメン故郷に帰る(1951年製作の映画)

2.5

デジタルリマスター版を鑑賞。
日本初カラー作品という事から、どのシーンも綺麗な青空が見えるが着色したような青色で、スタジォのセットで撮影したような印象。話が牧歌的すぎるので、ドタバタを入れたブッ飛んだ
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肉体の門(1964年製作の映画)

3.5

日活ロマンポルノ版を含め、6回も映画化された人気作品の鈴木清順監督版。
戦後直後の娼婦達が主役なのに、清順監督だとお色気は殆ど感じない、ハードボイルドなテイストが強い。
怖い娼婦のグループが、宍戸錠の
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肉体の悪魔(1947年製作の映画)

2.5

4Kデジタル・リマスター版で鑑賞。
ジェラール・フィリップの出世作となるメロドラマ。高校生が30歳位の人妻に惚れてしまい、二人がズブズブと沼にハマッていく話。
年上の女性が何故か魅力的に見えてしまうの
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峠 最後のサムライ(2020年製作の映画)

2.5

原作は未読。いわゆる戊辰戦争の新潟編。
自分の最期が見えた時、切腹ではなく使用人に火葬の準備をさせ、結局病死したという少し変わった死に様が興味深い。
河井の話もいいが、敗戦後に流浪の民のようになった元
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燃えよ剣(2021年製作の映画)

2.5

原作は新選組の物語ではなく、土方歳三という日本最後の武将の壮絶な生き様を描いた個人史なので、ピントがズレてるとしか言いようがない。特に池田屋事件は、こんなに長く詳細に描く必要は全く無かったと思う。
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ジギー・スターダスト(1973年製作の映画)

3.5

鑑賞したのは映画版の拡大バージョンと思われる、リマスターされたもの。
セットリストには、アルバム『アラディン・セイン』からも数曲入っているので得した気分。もちろん画像も最近撮ったもののように綺麗で驚く
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DUNE/デューン 砂の惑星(2020年製作の映画)

2.5

いかにも長い物語の、序章の部分だけを見せられた感じ。
続編は既に完成してまもなく公開だが、その後続くのかは微妙なところ。
話はややこしいが、映像は実に美しかった。

野のユリ(1963年製作の映画)

3.0

東ドイツからアメリカに亡命して来た修道女達が、移民達のための教会を建てる物語。ドナルド・トランプが観たら憤慨しそうな話である。
通りがかりの黒人青年が、たまたま建築に詳しかった等、色々調子良すぎる点が
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市子(2023年製作の映画)

4.0

無戸籍児童問題を裏テーマにした、失踪もの社会派ミステリー。何かのニュース番組で見た事があるけど、理不尽な法律は一日も早く改定するべきであり、本作の主人公のような不幸な児童は一人も出すべきでない。
中学
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ヴァチカンのエクソシスト(2023年製作の映画)

2.5

実在した神父をモデルにした憑依ものホラー。
悪魔の表現などありきたりで、やはり70年代の名作『エクソシスト』を越えるものにはならなかった。神父さんが、スクーターを運転して除霊に行くのは新しかったけど。
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ザ・ファーム/法律事務所(1993年製作の映画)

2.5

今時は、こんな悪徳法律事務所は珍しくないんじゃね?ジーン・ハックマンが珍しく小悪党役で、少し肩透かしされたような。
それにしても2時間超もトム・クルーズを見させられると、何か疲れるな―

226(1989年製作の映画)

2.5

本来なら3時間近い尺で描いても充分なドラマになるのに、2時間弱というのは物足りなさすぎる。
各将校のドラマをじっくり描いてから、クーデターに入るのが筋。開始30分もしないで、クライマックスというのはね
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夜ごとの美女(1952年製作の映画)

3.0

ジェラール・フィリップ絶頂期の作品。監督はルネ・クレールで、手の込んだファンタジー・コメディになっている。
夢の続きが形式を変えて見られるという、貧乏な作曲家が主人公。ラストはクレール監督らしいドタバ
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巴里祭 4K デジタル・リマスター版(1933年製作の映画)

3.5

若い男女の三角関係をベースにした。ルネ・クレール監督のラブコメ。
話は他愛のないものだが、光と影の対比を上手く使った映像など細かい所をきっちり作った一級品である。
『自由を我等に』の主演レイモン・コル
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自由を我等に 4K デジタル・リマスター版(1931年製作の映画)

4.5

薄っぺらな邦画を観た後のせいか、約80分の枠に人生のあれこれをギュッと詰め込んだようなルネ・クレール監督のこの名作に、映画の素晴らしさを再確認する思い。
基本はドタバタありのコメディなのに、生きる事の
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愛がなんだ(2018年製作の映画)

-

原作が『八日目の蝉』の角田光代、主演が『ケイコ』でストィックな熱演が記憶に残る岸井ゆきのという事で期待して観たが、こりゃダメだ。
せっかく都会に住んでいるのに意志も持たずに漂って生きているだけの、クラ
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マイ・ブロークン・マリコ(2022年製作の映画)

1.5

女性監督と多数の女性スタッフが作った、女性が観るための映画という印象。なので、オジさんにはあまり響かなかった。
ブラック会社に勤める、品の悪い主人公に永野芽郁。だが、上場企業のデキる裕福なOLの方が似
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リラの門 4K デジタル・リマスター版(1957年製作の映画)

3.0

名匠ルネ・クレール監督の、引退直前の作品。
ロクデナシで酒のみの男ジュジュが主人公。その親友役に本物の歌手ジョルジュ・ブラッサンス。
現代の目から見ると、ジュジュの超お人好しっぷりはありえないが、本来
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レッド・スパロー(2017年製作の映画)

2.5

女性スパイものなのに、アクションは一切無しという珍しい作品。
濡れ場と拷問シーンは沢山あるので、エログロ・スパイ映画といえばいいのか。
前半の養成所編の教官役、シャーロット・ランプリングはさすがの存在
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M3GAN/ミーガン(2023年製作の映画)

3.0

一昔前のSF 小説の定番「アンドロイドの暴走」ものを、2020年代の感覚で映像化したもの。一応SFホラーというジャンルになっているが、ホラーっぽい演出もあるけどSF映画の佳作といっていい出来。
第一、
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ホテルローヤル(2020年製作の映画)

1.5

設定と素材は良いのだが、各エピソードがありきたりで面白くない。
ドラマ『青い鳥』では絶世の美女だった夏川結衣が、普通の小太りのオバさんを演じるのは驚きだった。まるで女子高生に見えない伊藤沙莉は無駄使い
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ドッペルゲンガー(2002年製作の映画)

3.0

前半はホラー風味、だが本質的にはブラック・コメディ。このジャンルを日本人キャストで作り上げるのはなかなか難しいが、上手くまとめたと思う。役者陣の力量も充分だからこその成果でもある。
いっその事、登場人
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