ゆうすけ

マンダロリアンのゆうすけのネタバレレビュー・内容・結末

マンダロリアン(2019年製作のドラマ)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

『スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還』(1983)の5年後を描くスピンオフドラマシリーズ。
絶賛されていますが、マンドーの行動原理がはっきりしないので、間の話は観ていて退屈でした。1〜3話までは楽しめます。まだまだ物語の導入で、ベイビー・ヨーダの発見から誘拐までは非常にワクワクするものでした。しかし、4〜6話はベイビー・ヨーダを追う者から逃れながら賞金稼ぎとして仕事を引き受けているだけで、そこに目的が見えないのです。ただ彼の“仕事”を見せられるだけで、スパイスとしてベイビー・ヨーダが狙われてしまうだけ。なので、物語が進んでいる感じがしないのです。

しかし、7、8話は面白かった。特に8話。あの、タイカ・ワイティティが監督をしているだけあって、素晴らしい出来でした。とりわけ、ドロイドのIGgかっこ良すぎる。タイカが声を演じているからかっこよくしたんじゃないかと思えるくらい、自分を犠牲にして戦う姿に感動しました。そして、何より敵であるモフ・ギデオンが持っていたダーク・セイバー!アニメシリーズ『スター・ウォーズ/反乱者たち』を観ていたら、興奮必至です。シーズン2ではアソーカ・タノが登場すると発表されていますが、今後サビーヌ・レンが登場することもあるのでしょうか。

本作は西部劇がモチーフになっており、主人公のマンドーもクリント・イーストウッド風。さらに、舞台はほとんど砂漠。新しいスター・ウォ=ずの世界観を観せてくれています。
スター・ウォーズシリーズといえば、日本時代劇。本作でも、マンドーとベイビー・ヨーダの関係は、『子連れ狼』が元になっているらしいです。そして、4話の「農村の住人に戦い方を教える」というストーリーは、黒澤明の『七人の侍』(1954)の引用です。これは、アニメシリーズ『スター・ウォーズ/クローン・ウォーズ』でも同様に引用された話があります。

中だるみは否めないし、マンドーもクールなので単純な盛り上がりも少なくはありますが、これだけ続いている大シリーズでもまだ新鮮味を感じさせてくれるのは素晴らしいと思います。
ゆうすけ

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