天ちゃん

古畑任三郎スペシャル すべて閣下の仕業の天ちゃんのレビュー・感想・評価

4.3
全42話

自分にとってこれが田村正和が演じる
古畑任三郎との最後の作品。

その最後に選んだ作品は
古畑任三郎にとって最も辛い事件となっていた。

前半はSPにしては脚本に変化がなく普通かなって印象だったが、犯人に自白させてからが名作。

たまたま「黒岩博士の恐怖」を鑑賞した後にこの回を見たのだが、肛門おみくじの話や、黒岩博士から初登場した八嶋智人との再会も面白くて順番が良かった。

今泉と西園寺が居ない、異国の地で一人ぼっちの古畑が、慕われてる閣下に切り込んでいく姿のカッコ良さとレジェンド感。

南米の大使館が舞台で、セットの雰囲気が刑事コロンボ臭を特に感じた。

松本幸四郎演じる閣下の人間性、周りの人の想いを考えると切なすぎる回ではある。

ずっしりとした余韻が続く。

「死んでもいい人間なんてこの世にはいないんですよ閣下」

【第3シーズン終了から実に5年を経て制作された『すべて閣下の仕業』は、ゲストスターに松本幸四郎を迎え、シリーズの原点である「対決」のスタイルに戻って「人間ドラマとしての古畑と犯人の戦い」をきっちりと描くことを目指した作品である。】
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