はれりーまん

The 100/ハンドレッド ファイナルシーズンのはれりーまんのレビュー・感想・評価

3.3
極上のプロットをなんともったいない使い方をしていることか。
宇宙ステーションに残された最後の人類、そこから地球に送り込まれた100人のコミュニティに始まり、段々と地球上に広がり、6年後、125年後、宇宙全体へと話が成長していく。
プロットは壮大だが、科学的な根拠は全く語られない時点で、非Science Fiction。ただのファンタジーである。
話の方は基本的には主人公達の「自分が生き残るか」「仲間を救うか」「人類を救うか」の選択で構成されて行く。「立ち位置がよく変わるな」とは、シーズン5のディヨザの言葉だか、まさに、選択の根拠となるはずの立場がコロコロかわり過ぎる。葛藤がほぼ描かれないし描写もきつくないので、共感できず、薄っぺらい。それでも、積み重ねるとあら不思議、それは歴史になり、125年後というSFらしい期待感と相まって、シーズン5の最後くらいから面白くなる。でも、やっぱり払拭できないし、シリーズ最終回の落とし所は酷い。LOST程ではないが(笑)
こんな壮大なSFを、なんと安っぽく作ってしまったの…2000年代の作品だったら絶賛していたかもしれないが。