動機不明の衝撃的な事件を発端に、これまた事件以上に衝撃的な結末が明かされていく。
事件の要は、この類のドラマの定石通り、ストーリーが進むにつれて少しずつ解明されていくのだが、それこそよくあるお預け感がない。
その理由は、巧妙な核心のチラ見せとジェシカ・ビールの常に恍惚な表情が見せる脆く不安げな存在感にあると感じる。
原作者のペトラ・ハメスファールは、アガサ・クリスティともスティーブン・キングとも評されるだけあり、これまでに出会ったことのない種類の恐るべき事実だった。
テーマ、構成、ロケーション、表現力どれをとっても見応えあり。