香

ロシアン・ドール:謎のタイムループ シーズン1の香のレビュー・感想・評価

3.5
タイムループものといえば日本でも名作と呼ばれるアニメ作品が多いが、今作には象徴的に使用される音楽や、キャラクターの心象世界の反映などが強調されていて、そこにアメリカらしさを感じる。

俳優業のみならず監督業などにも活躍の幅を広げるナターシャ・リオンが全面的に制作に関わっていて、主人公のニヒルでクールな人物像や少し退廃的な世界観などからはその影響が強く出ているように思える。
OITNBでダヤを演じたダーシャ・ポランコも出演。ナターシャが割とニッキーの延長線上的なキャラクターを演じている一方、ダーシャはダヤとは全然違う役柄なのでギャップが面白い。

各話30分弱の全8話というコンパクトな構成だが、話のテンポは意外とゆっくりしている。タイムループの仕組みに関する構築というかは人物の心情に重きが置かれていて、そこを丁寧に積み重ねていった印象。
ゆえに、一旦話としては区切りがつけられているが、真の意味で解決しているのかはまだ不明確でもある。まだまだ面白い展開を用意しているような終わり方ではあったので、S2にも期待したい。
香