このレビューはネタバレを含みます
今年もU-NEXTで期間限定配信があったので、Q、マンに続いて念願のセブンを鑑賞。
セブンはウルトラマンではないということが慣れなくて、最初の方はあんまりハマらなかったけれど徐々に好きになって、気づいたら終わる頃にはマンを超えていた。
ウルトラマンはまだ子供向けだったけど、ウルトラセブンは渋くてグロくて怖くて難解で、とても子供たちのヒーローとは思えない大人な内容。
回によって面白さの差が大きいけれど、傑作回はとんでもない傑作なので全体評価が上がった感じ。
演出や劇伴も凝ったものが多くて映像的にも素晴らしかった。
特に『ULTRA SEVEN』好きだったな。
アンヌとダンの恋愛要素など色々異質な感じがクセになる。
またいつか振り返って見たい。
ウルトラ警備隊は「組織として大丈夫か?」と思うところが結構あって、そこは気になってしまった。
異常事態が起きた時、隊長が毎回「まさかそんなことが?」みたいな顔してるけど、あんた隊長だろ?
「異星人との対話」が一つのテーマとなっているウルトラセブンにおいて、経験からの予測とか危機管理能力とか、隊全体としても意識が低い。
ウルトラマンでアラシ隊員を演じた毒蝮三太夫さんのみがフルハシ隊員として続投し、他のメンバーもゲスト参加などしているが、このフルハシ隊員がどうも好きになれない。
毒蝮さんに罪はないんだけど、アラシ隊員の時も好きになれなかったしな。
まあ揚げ足取ってもしょうがないけど。
ベストエピソード10。
セブンって各話のタイトルがすごいカッコいい。
↓
1. 43話 第四惑星の悪夢
殿堂入り。もはや別作品だと思っている。脚本、演出、映像、芝居、全てにおいて完璧なウルトラ超絶大傑作。
2. 8話 狙われた街
ウルトラセブンを代表する傑作回。凝りに凝った演出と大人な展開がクセになる。
3. 48話 史上最大の侵略 〔後編〕
正真正銘の最終回。これをベストに挙げない人はいないでしょう。告白からの継承、泣かせやがって…
4. 6話 ダーク・ゾーン
魅力的なペガッサ星人と走り去るその背中に色々と考えさられるお気に入り回。
5. 40話 セブン暗殺計画 〔後編〕
ガッツ星人のビジュアルとウルトラ警備隊の団結が爆発している。物語の美しさはもはや芸術。
6. 11話 魔の山へ飛べ
魂を抜き取る写真によるあまりに呆気ない「死」が恐ろしかった。ナースの形態変化もカッコいい!
7. 26話 超兵器R1号
「悲しいマラソン」が今だに続いているという皮肉。まっすぐな核批判、今こそ見るべき傑作。
8. 47話 あなたはだぁれ?
団地を舞台にした奇妙な出来事が不気味。よく見たり考えたりするほど恐ろしく思えてくる嫌な感じが沼。
9. 9話 アンドロイド0指令
子供の純粋さゆえの危険性が大好き。不気味な雰囲気と実は弱すぎるチブル星人のギャップも良い。
10. 23話 明日を捜せ
占い師の安井さんの大好き!アクション、グロ、ホラー、コメディとジャンルレスな感じも楽しい。
他にも、33話の「侵略する死者たち」、45話の「円盤が来た」なんかが良かった。
ここからは今回もひたすら長いだけの全話レビュー。暇な人だけ。
↓
第一話 クール星人、(ウインダム)
雰囲気は顕在。
そんな素性の知れない青年に地球任せちゃって良いんすか?
敵キャラ急にフォルムがしょぼくなっちゃった。
作戦はありきたりだし、バトルもなんだか盛り上がらないし、初回からいささか不安はあるけど今後に期待。
地味すぎる空中戦と「次は東京」とだけ伝えにくるバッハ会長みたいなクール星人は面白かった。
ウインダムは弱くて可愛いかった。
第二話 ワイアール星人
緑の植物状怪獣というとあんまり好きになれなかったウルトラマンのグリーンモンスを思い出す。
不気味な雰囲気とか変身のおどろおどろしさとかは好きなんだけど、やっぱりビジュアルがなぁ…正直しょぼい…
動き方はめちゃくちゃ可愛い笑
なんかやっぱり俺らが見たいのはこれじゃない感がまだ強いな。
イシグロ隊員の奥さんの所作がいちいち昭和で面白かった。
そして、何の説明もなくもうセブンの名前が呼ばれている。
オープニング好きになれないし、変身方法ダサいし、ワクワク感がない。セブンってずっとこんな感じなの……?
↓好きなセリフ
「久しぶりの地球だ。オゾンをいっぱい吸ってバカンスを楽しむぞ。」
第三話 エレキング、(ミクラス)
やっと、やっとだよ。
やはり有名な怪獣は有名なだけある。
ビジュアルもストーリーも良い。
そのための一話、二話だったのか?
ミクラス可愛い。
エレキング思い切り血出しながら首もげてて、とても子供が見る番組とは思えないグロさ。
少女たちも不気味で良かった。
第四話 ゴドラ星人
しゃ、しゃべったーーー⁉︎
セブン巨大化前は人間サイズだし、普通にコミュニケーションとれるような関係なんかい。
地球人は美女に弱いって宇宙人界隈で話題なんじゃない?
ウルトラアイ狙われてんの自覚してくれよ、ダンくん。
ホーク2号の打ち上げアングルとかセブンの巨大化演出とか凝ってて良いし、話もそこそこ面白かったけど、やっぱり何かが足りない。
ただ、Qともマンとも違う気持ち悪さというか恐ろしさがあってその雰囲気は本当にいいね。
第五話 ビラ星人
ダンが宇宙人であることが明かされ、それを逆手に取ったビラ星人にスパイにされかけるという、意外と面白い話。
ビラ星人のフォルムはツインテール的な趣があって結構好き。
エビ型宇宙人なんだろうけど、名前もあって女性器宇宙人としか思えない。
ダンが牢屋ぶち破って出て来たのはスルーなの?
ビラ星人可愛い割にはやることちょっと怖くて面白かったんだけど、やっぱりオチがなんだか毎回雑。
もっと上手くまとめてよ。
第六話 ペガッサ星人
もーーー、急にギア上げてきやがってー。面白いじゃんかー!
ペガッサ星人が本当に魅力的で可愛い。
性格とか走り方とか愛星心とか。
それに対するアンヌとダンの対応、そして対照的に描かれる他の隊員や上の人間の命令。
思い通りにならないダン、やむを得ず星を破壊し、セブンに変身して戦うことに。
言葉を並べて必死に抵抗しようとするペガッサ星人のなんと切ないことか。私には彼(彼女?)の心が泣いているのがしっかりと見えたよ。
難民問題にも通ずるような、深く考えさせられるテーマ。
今回も毎度恒例の駆け足ラストだったけど、満足感はとても高かった。
文句なしの傑作回。
そうだね、またペガッサ星人に会いたいね。
第七話 キュラソ星人
なんか色々とよく分からない回だった。
そもそもキュラソ星人の特性が分からない。
ガソリンが燃料なのもなんでかと思ったら火吹くし、その割に連続殺人犯のくせに殺害方法が首締め?だけなのどういうこと?
あの家族を襲わなかったのも謎。
アンヌ隊員救出のためにわざわざドッキングしたのに切り離すとか、ダンは死んでもいいんかい?
しかもダンから連絡入ったら、「生きてたのか!」だからね。
なんかセブンのスタッフ、爆発好きすぎじゃない?
毎話あるけど、今回は特に爆発頼りな感じ。
エンディング雑なのはもはや慣れてきた。
ガソスタに給油しにきた外国人の女の人面白すぎるから、あの人だけもう一回見たい。
第八話 メトロン星人
うわー良い!良すぎるよ!
映像全部カッコいい。
色々と昭和全開なのも今の時代に見ると感慨深いし、メトロン星人の見た目がまた話に合っていて最高。
ラストのバトルシーンを夕焼けにしてくれた人に国民栄誉賞あげる。
本当もう言うことないです。百点満点。
子供たちがマスクしてるのって公害の頃だからかな?
「今人類は宇宙人に狙われるほどお互いを信頼していません。」
「まるでキチガイ病院だ、早く連れ出せ。」
もしかしてウルトラセブンって異星人との対話が主題なのかな?
第九話 チブル星人
個人的に結構好きな回。
ホラー演出がしっかりあって普通に怖い。
罪なき子供の罪っていうテーマが個人的にものすごく好きなので、アンドロイド0指令には感心するばかりだった。
話にならないけど、発令されてしまった場合も見たかったような。
大人向けトイストーリー。
地球の男どもは本当美女に弱くてしょうがないし、ウルトラセブンはもはや宇宙人ホイホイ。
これじゃダンは地球を救うために来たんじゃなくて地球に混乱を巻き起こすばかり。
冗談じゃなく、色々と結構怖かった。
第十話 イカルス星人
四次元を利用した巧妙なイカルス星人との戦い。
人間に化けたイカルス星人を演じる俳優さんの無表情な感じがなんとも言えない恐ろしさで素晴らしかった。
時空間を利用するかなりの頭脳派だが、正体を現すと何故か弱い。
というか、光線銃で撃ったら壊れちゃうなんてちゃちな作り、本当に頭脳派だったかも怪しい。
イカルス星人は動きも見た目もなんか生理的に受け付けないキモさが魅力。
四次元空間のダンがアンヌ隊員たちと会話するシーンも良かった。
迫真の「アンヌッ!どこッ⁉︎」。
第十一話 ナース、ワイルド星人
謎に見かける機会(人気?)の多い宇宙竜ナース。
理由が分かった。面白い!
四次元の次は二次元。
写真に魂を抜かれるという設定がそもそも面白い。
これ本当に子供向けですか?定期。
ウルトラマンでは人間の「死」というものをあまり明言してはいなかったように思う。
しかし、ウルトラセブンでは「人が死んだ」という事実ははっきりと言っている事が多い。
特に今回は犠牲者が多く、なんならダンまでが死を経験する。
ウルトラセブン(ダン)という絶対的信頼を失った時の絶望感と言ったら、とても子供向けヒーロー番組とは思えない重たさ。
ワイルド星人のビジュアルや殺人手口、登場方法など、全体を通して結構怖かった。
さらに隊員一人一人がしっかり活躍していて、セブンの活躍もしっかり描かれているので満足度も高い。
ナースは見た目によらず強敵でフォルムチェンジとかカッコ良すぎて痺れた。
正直舐めていたので、完全にやられた傑作回。
第十二話 スペル星人
ひばく星人とか言う名前も設定も外見もアウトな宇宙人が登場するため欠番。
とは言え、ほぼ言いがかりみたいなもんだから、実際見てみるとあんまり関係ない。
無断転載見るのは悔しいけど、こればっかりは仕方ないのでニコニコ動画に挙がっているものを見た。
フジ隊員とアンヌ隊員の夢のコラボ!
実相寺回ともあって、映像、ストーリー共に見応えがある。
夕焼けバックの戦闘シーンはほぼメトロン星人。
結構面白い回だっただけにお蔵入りなのは悲しいね。
第十三話 アイロス星人
キリヤマ隊長、いい加減仲間の姿が怪しかったら宇宙人に乗っ取られてること疑おうよ。
過去に事例あるんだし、隊長として指示出すだけじゃ周りもついてこないよ。
ただ、今回はそんな隊長とクラタの友情物語。
同期と対立しながら最終的には共闘するというドラマ色の強い回だった。
相変わらず爆発多すぎる。
アイロス星人は見た目の割に結構なバトル巧者。
エメリウム光線もアイスラッガーも防いでいる。
セブンも何気苦戦し、ワイドショットを初めて使うハメに。
第十四話 キングジョー、ペダン星人
有名なエピソードなだけある面白さ。
ペダン星人に間違われちゃった秘密諜報員の外国人男性がめちゃくちゃカッコいいんだけど、それはともかく、彼がペダン星人でないのならオープニングはどういうことなんだろうか?
ダンが「彼女はガムをよく噛んでいたからそれが通信の暗号だったんだ、何故そんなことにも気づかなかったんだろう」って勝手に自己完結してるけど、大丈夫よ、普通気付きませんから。
変身シーンがなくて、遠くへ走っていくダンの姿だけでセブンへ変身したことを暗示してる演出もカッコいい。
セブンはというと強すぎるキングジョーに敗北寸前。
あそこまでやられてるとなんか野生動物の捕食シーンみたいでなんだか生々しい。
ウルトラマンのやられてる姿に興奮する、山田ボールペンという男がいたけど、こんなのを見ちゃうと気持ち分からなくもないな笑
鋼鉄のキングジョーにセブン百裂拳は面白い。
セブンとジョーが戦ってる間、ウルトラ警備隊は突っ立ってるだけですか…
あと、タイトルバック変わった!
砂のやつあんまり好きじゃなかったので嬉しい。
第十五話 キングジョー、ペダン星人
前回に引き続きキングジョー後半戦。
改めて今回のサブタイトルとキングジョーのフォルムチェンジのカッコ良さに痺れる。
あれは小さなお友達も大きなお友達も憧れるよな。
「まずは信じることです。」
平和的解決を力説するダンの姿がグッときたが、ダンの交渉も虚しくペダン星人は地球侵攻を開始。
平和について考えさせられる回だった。
第十六話 アンノン
「アイツ目だけじゃないか。」
今回も地球の宇宙開発を攻撃と捉えた宇宙人による復讐の物語。
セブンが武力じゃなくしっかりと対話で問題を解決していて面白かった。
闇に光る目は不気味でトラウマになる子供もいそう。
っていうか、最後なんでヒロシが攻められなきゃいけないの?
あのいじめっ子たちをなんとかしろよ。
ちょっとモヤモヤが残る回だった。
第十七話 ユートム
不可解な地震の続くとある炭鉱で落盤事故が発生。
ジローという1人の少年が閉じ込められた。
それにしてもジロー、やけにダンに似てると思ったら……
ってか、ダンの顔って周りからどんな風に見えているんだろうか?
ダンが炭鉱に来ても、ジローと瓜二つだと指摘する人は1人もいなかった。
地底都市の目的も地底ロボットの正体も全く明かされないまま終幕。
ジローが可愛がっていたチュー吉も……
いまどきいくらネズミでも、動物愛護的にチュー吉の設定は撮れないだろうな。
あとセブンのベルト?にそんな機能があるなんて聞いてないよ。
第十八話 ベル星人、グモンガ
雲の中の蜘蛛ってか。
時空の歪みに巣を張って獲物を待つベル星人に捕まりかけたアマギ隊員とソガ隊員。
どこかあり得そうな話でちょっと怖い。
展開も設定も安定して面白くなってきた。
ウルトラマンの怪獣無法地帯みたいに色んな生物が登場するので面白い。
弾丸のように飛んでくるダニ、どこからともなく絡みつく食人植物、昭和な造形で絶妙に気持ち悪いグモンガ、怪獣や異星人の動きでは見たことない速さでサッカーボールの如くセブンをドリブルするベル星人。
異空間の雰囲気と相まって恐ろしかった。
第十九話 バド星人
やっぱり外国人キャストに昭和の日本語アフレコするのは、すごい違和感だけど面白くて結構好き。
グレイス、喘ぎすぎや。
バド星人はなんだか気持ち悪いフォルム。
戦闘時の動きはかなり速い。
セブンとただの殴り合いになってるけど、こういうアホみたいな戦い方が特撮の魅力だよね。
宇宙人たちって完全に地球のプロレス見てると思う。
アンヌのダンへの気持ちがどんどん大きくなってきててヤバい。
第二十話 シャプレー星人、ギラドラス
今どきああいう頑固親父ってもういないよね。
犯人も展開もある程度読めたけど、面白かった。
シャプレー星人は登場シーンも相まって戦隊ヒーローみたい。
影の催眠術は普通に凄かった。
何故シャプレー星人で戦わずギラドラスをわざわざ出してきたのか不明だが、そういうところがまたセブンっぽくて良い。
あの首チョンパが放送できる時代ってすごい時代。
鉱石が出てきたからOK!じゃないのよ。
グロ耐性はあるけど、インパクト強すぎて夢で後輩がピアノ線で首斬られる夢見た。最悪。
第二十一話 アイアンロックス
ここまでのウルトラシリーズ史上一番迫力あるのでは⁉︎
戦艦大和の下田港への一斉砲撃。
陸海空で奮闘するウルトラ警備隊の激闘も胸熱だった。
ポインターで住民の救出とか言ってたけど、あれのどこで何十人何百人の人たちを避難させるのよ。
しかもポインター、あんなところから攻撃ができるとは知らなかった。
マンの時も回転してたけど、あれ荒技すぎて笑っちゃう。
爆発迫る中、隊長たちが対応に悩むシーンの演出もカッコよかった。
第二十二話 ブラコ星人
水面から湧き上がってくる感じとかシャボン玉飛ばす感じとか前回の使い回し感が否めない。
人間牧場とかいうパワーワードを一発で言ってくるダン。
まさにその通りですってそんなわけないやろ。
女性の体を牧場にして胞子で増えるって絶妙にキモい。
画面がいきなりセピアっぽくなったり緑がかったりしてたのは何か事情があるのだろうか。
アンヌ隊員が助けを求める時に真っ先に出てくる名前がダン。好きすぎかよーーー!!!
ポインターは空も飛べた!
第二十三話
「窮鳥懐に入れば猟師も殺さず」
占い師の安井さん大好き!ファンになった。
殺されかけているのに必死に予言してくれたり、拷問受けながらシャドー星人に嘘の予言を吹き込まれるもウルトラ警備隊に待ち伏せているシャドー星人のこと伝えちゃったり、良い人すぎる。
さらに、最後はセブンの攻撃成功にはしゃぎ、超能力が解けると大喜び。
ビジュアルも相まって可愛すぎる。
神出鬼没で正体不明のシャドー星人はホラー味が強い。
ただ安井氏への拷問中、助手に「下げて」って冷静に指示するところがツボだった。
アイスラッガーが成功する時はどうしても首チョンパになってしまうのでグロ不可避。
しかも、ガブラは生首だけになっても宇宙船から操作可能で、より気味悪さが際立っていた。
第二十四話 カナン星人、(ウインダム)
すごくいい話だった。最後の方なんかちょっと泣きそうになった。
フルハシ隊員とお母さんの想いが交錯する様は多くは語らないけれど素敵。
フルハシ隊員の満面の笑顔が忘れられない。(ただ、最後の北海道パトロール中のお母さんワイプ登場には「お、おぉ…」となってしまったけど笑)
ウインダム、いちいち行動が可愛いな!
セブンが腕組みして叱るような構図やぐるぐる追いかけっこさせるところなんか、お父さんと子供かよ!
ウインダムじゃ無理だと分かってるのにまた敵に向かわせるセブンもなかなかだが。
旅客機と戦闘機の正面衝突は生々しくて、今じゃ出来ないかもしれない。
第二十五話 ポール星人、ガンダー、(ミクラス)
セブンもウルトラ警備隊も結構な大ピンチ。
直接的には描かれていないけど、何人か凍死してるよね?これ。
セブンは寒さに弱いらしいが、太陽エネルギーさえ補給できれば回復する。
ウルトラアイ見つけたの奇跡に近い。
あれ見つかってなかったら第三氷河期突入してたかも。
ガンダーの吹雪の中を飛ぶ姿を見るとウルトラQのペギラを思い出す。(要調査)
ポール星人は最後なんか偉そうに言うてますけども、あれはセブンの功績でもあるでしょ。
あと、ミクラスがカプセル怪獣ながら大奮闘して頑張っていたからそこは褒めてあげて欲しい。
それにしても相変わらずグロいなぁ。
最後には意見変えたけど、地球のために隊員を退却させない長官ヤバすぎ。
長官の気持ち分かるわけないよ。
第二十六話 ギエロン星獣
傑作だね。
あまりにも社会派な反戦、反核のストーリー。
あれだけ他の星からクレームが来てるのに、まだ宇宙開発や過剰な地球防衛に走る人間たちのなんと愚かなことか。
ギエロン星獣の復讐も徹底的に叩く人間たち。すごく嫌だった。
冷戦下、核の脅威にさらされていたからこそ描かれた、あまりに直接的でまっすぐな核批判。
あれから半世紀以上経った今の世界でも、皮肉なことに核に対する認識や情勢はほとんど変わっていない。
現在のウクライナやパレスチナの情勢に起因する核保有国の態度を見てみると、まさにこれと全く同じである。
ダンの名言、「それは血を吐きながら続ける悲しいマラソンですよ」を今こそ胸に刻むべきだ。
ギエロン星獣は理由が理由なだけにすごく哀愁が漂っていて切なかった。
それなのにセブンは今日も容赦ない。
羽をもぐのは百歩譲っても、その後アイスラッガーで喉元掻っ切る必要は無いでしょ。
アイスラッガーを手に持ったら、それはただの刃物だから。やってること殺人と同じだから。ね。
第二十七話 ボーグ星人
この回はいちいち演出がカッコいい!
特に野川のサイボーグが婚約者のところにやってくるシーン、色味とか音響とか影だけで表すところとかカッコ良すぎて痺れる。
ウルトラ警備隊は、そろそろ帰還した隊員の様子がおかしかったら疑うクセをつけよう!
ダンだけが気づいて後を追うところとか、ダンにダンダン心惹かれてく。
こりゃアンヌが惚れるわけだ。
ボーグ星人、喋り方面白い。
過去一の大爆破演出がM-1ファイナリストの背景かと思った。
あと、セブンの変身時の掛け声が普段は「ジョッ」だけど今回は「ケッ」って言ってる。
第二十八話 恐竜戦車
遂に出た恐竜戦車回!
おデブ恐竜を戦車に乗っけただけなのになんでこんなに魅力的なフォルムになるんだろう。
いつもの宇宙人が侵略の過程で恐竜戦車を使って来た、とかではなく、誰が何の目的で「スパイナー」を狙っていたのか全く不明。
それ以外にも何かとツッコミどころの多い回だった。
ダンとアンヌのデート!
映画鑑賞中のクソデカせんべいとコーヒーカップ乗ってる時のクソデカわたあめ。
森の中でのキャンプファイヤーからのウクレレ銃、確かになんで車離れたのか問題。
仲間を欺いていたからとはいえ、アマギ隊員のトラウマ強制克服&隊長のパワハラ。
気球で浮き上がったポインターを気球を割って地面に落とす隊長。
なんかこうなってくると、やっぱりウルトラ警備隊ってちょっとヤバい集団だよね。
あとアマギ隊員のトラウマ、ウルトラ警備隊員としては結構致命的では?
第二十九話 プロテ星人
相変わらずの不気味な雰囲気やストーリー自体は面白いんだけど、良くも悪くも普通であんまり印象に残らない回だった。
ただ、分身したり変身したり瞬間移動したり、予測不能なプロテ星人の動きにセブンは相当イライラしただろう。
ラストのオチの付け方はすごい好き。
風の悪戯かぁ。
一宮は今もどこかにいるのかもしれないね。
第三十話 プラチク星人
マジでヤバいわ。
地球を守るウルトラ警備隊ともあろう人たちが、こんな正体不明の青年に銃渡したり、大役任せたり、意見に従ったり。
こうやって疑うことをしないから、侵略された時にセブン頼みになるんだぞ。
青木はただただヤベェ奴だった。
悪いけど自業自得、しっかり躾の出来ない隊長のせいでもある。
プラチク星人は騙し討ちするような結構面白い奴。
燃え尽きたことで大量の有害なガスが発生したはず。
ってか骨はプラスチックじゃないんかい。
第三十一話 ダリー
ぐでたまか⁉︎と突っ込みたくなる名前だが、ビジュアルは全くゆるくない。
ミクロ化して体内に入り込むとはなかなか斬新で異色な回であった。
最後の薔薇の花からひょこっと出てくるミニセブンが可愛かった。
香織役の女優さんはすごく可愛らしかったけれど、あんな清純そうな子が吸血鬼化してしまうのは恐ろしくもあり妖艶。
と思ってたら後日知ったけど、これ松坂慶子さんだったのか。
この人はなんか違うと思わせるオーラ、流石です。
言われたそばから目を離すフルハシ隊員、大丈夫かウルトラ警備隊?
見続ける度にこの組織の危うさが浮き彫りになってきていて心配になる。
第三十二話 リッガー、(アギラ)
満を持してアギラ初登場!
ほとんど強力な電磁波のせい。
電磁波があるとセブンも変身出来ないのは意外だった。
お得意のアイスラッガーをすぐ使えばいいものを、尺調整のためなのかなかなか使わずずっと取っ組み合いなので、バトルはあんまり面白くない。
攻撃よりもまずは救出でしょ!
セブンもリッガーの頭部を持って島を誘導するのはいいけど、上空で爆発したら危ないでしょ!
第三十三話 シャドウマン
いやいや、怖い怖い怖い!
そこら辺のホラーの100倍怖い。
特に車に飛び込んでくる死体とかアンヌの部屋に入ってくる影とか、しかもラストもなんだか不穏。
シャドウマンの黒幕も出てこないし、オチのダンの表情も謎だし、終始恐ろしかった。
シャドウマンには意味ないけれど、電流の流れてる金庫はシステム的にめちゃくちゃ良い。
しかも、鍵を開ける時は光線銃を使うのもカッコいい。
話としての完成度もリアルな怖さも完璧で結構上位回かも。
いきなり宇宙行きを命令されるダンの「え?」って反応も好きだった。
第三十四話 ダンカン
アンヌさんよー。ダンへの想いが強いあまり、遂に問題行動を起こし始めた。
フルハシも安定の問題児っぷり。
ってか、固まっている市民を見た後に「ダーン!どこにいるのー?」って探し回るのはおかしいでしょ。
霊媒を介してコンタクトを取るのは斬新。
怪獣化しても発泡ハリネズミって感じで面白いビジュアルだった。
都会のビル群密集に警鐘を鳴らす、意外とメッセージ性のある話だった。
第三十五話 ザンパ星人、ペテロ
キリヤマ・クラタの共闘には胸が熱くなる。
シラハマ隊員に化けていたザンパ星人を見破り形勢逆転するシーンが気持ちいい。
月に隕石落ちてくるのもヤバいけど、それで太陽エネルギー確保しちゃうセブンも無理矢理過ぎて面白い。
キリヤマ隊長あんまり好きじゃないけど、こういう時に見せる満面の笑みとかは好きだったりする。
そして、アンヌのダンへの想いが回を重ねるごとに強まっていて、まさかこの作品にこんな恋愛要素があるとは思わなかった。
第三十六話 ペガ星人
ソガ隊員の意外な一面を知れる回。
ただペガ星人に操られていただけなのに、同期の友人と相撃ちだなんて切なすぎる。
きっとペガ星人を倒せば催眠が解け、本来のヒロタに戻ったところでソガと抱擁を交わす、なんて展開を想像してただけにショックも大きい。
ソガ隊員が言うんだからきっと良いやつだったんだろうよ。
あと、セブンがジャンプするところが完全にウルトラマンの変身シーンと重なって感慨深い。
第三十七話 マヤ
名作。
自分の星に見捨てられた少女の物語。
真実を知っても表情の変わらない彼女の瞳にはなんとも言えない哀愁が漂っていた。
ミサイルも破壊とか動きを止めた訳ではなく、セブンによって向きを変えられた訳だから、たとえ彼女が生き延びても故郷の星に居場所は物理的にもなかったかもしれない。
ジュークボックス、ジャズ喫茶、アングラバー…自分の知らない世界。
良い時代だったんだなぁ。
エレキングの時にしろ、チブル星人の時にしろ、アンヌにしろ、ウルトラセブンに登場する女性は神秘的で魅力的で、時々底知れない恐ろしさのような存在であることが多いような気がする。
第三十八話 クレージーゴン
キングジョーがあまりにカッコよくて目立つあまり影薄いけど、ユニークで可愛いクレージーゴンももっと評価されていい。
車を探しにやってくる時、片方大きい右手を目?の上にやって「車はどこだ〜?」と言わんばかりにやってくるのが最大級に可愛い。
ビジュアルもザ・おもちゃのロボットって感じで憎めないなぁ。
オサムくん、最初はあんな記事読んじゃったら怖いよね、と同情したけど、流石にだんだんイライラした。
傷だらけでもやってきてくれるダンが漢だし、オサムくんのお姉さんに嫉妬してるアンヌは乙女だし、クレージーゴンに捕まった車内のアンヌは大林宣彦みたいなCGだし、色々と面白かった。
第三十九話 ガッツ星人、アロン、(ウインダム)
遂に辿り着いた!!!
待ちに待ったガッツ星人回。
前からガッツ星人がウルトラシリーズのキャラクターの中で一番大好きで、エピソード観るの楽しみにしてきた。
推し補正も多少は入ってるけど、傑作すぎない?
ウルトラセブンの魅力が全部詰まったような、恐ろしくも魅力的で、カッコよくて面白い神回。
想像以上にガッツ星人の戦闘能力高いし、ウインダム弱すぎるし、セブンの磔姿は絶望感しかないし、見どころ満載。
ひとつ思ったのは、それって「暗殺計画」じゃなくて「処刑」じゃないの?ガッツ星人!
第四十話 ガッツ星人
前回に引き続きガッツ星人のセブン処刑計画。
フルハシのペンダントの伏線回収美しかった。
ガッツ星人が騙されたことを知ってからのフルハシの言動もいいね。
なんで黒沢清の廃墟みたいなところに研究所?があるのかはちょっとよく分からないが、電気くらいつけたらどーなの?
影と足音で近づき、気づくと背後にいるガッツ星人物凄く恐ろしい。
みんなで力を合わせてガッツ星人を倒したからこそ、喜びもひとしお。
最後のわちゃわちゃ感は微笑ましかった。
あと、前編でガッツ星人の声が違和感だったけど、最後セブンにやられて慌てふためくところは解釈一致。
野太い声じゃなくて高い声の方が絶対合う。
あと、アイスラッガーの使い方www
爆発の威力更新か?
第四十一回 テペト星人、テペト
テペト星人は河童に似た宇宙人ってことらしいけどあまりにも河童すぎる。
河童クラブの人たちいつまで経っても帰らない笑
第一発見者の釣り人のおじさん、目がギョロッとしてて頬のこけた河童フェイス。ナイスキャスティング!
アンヌは髪長くて最初違う人かと思った。
許して🙏と言わんばかりに手を擦り合わせるテペト面白かった。
第四十二回 ノンマルト、ガイロス
いやー、すごい話だな。
人間の行動に警鐘を鳴らすという、ギエロン星獣の回に近いものを感じる。
ノンマルトと対話による解決ができたら良かったんだろうけど、それが出来ずに使者を送って警告を出してくるあたり、ノンマルトは不器用だったんだろうな。
ガイロスや人間の戦艦を使うように、彼らの戦闘力自体は非常に弱いから、このような結末になってしまったのはより切ない。
真市くんの正体が分かるところは意外と怖かった。
ダンとアンヌのプライベートも見れるし、何よりイデ隊員がテンションそのままで出ててアガった。
一方で、時々フルハシとかヤバいことを平気で言ったりするから、ウルトラ警備隊大丈夫か?となる。
第四十三回 第四惑星人、ロボット長官、ロボット署長
うわ〜面白すぎる〜!
ここにきてベスト更新!
自動運転やAI時代の到来をこの頃から予測したストーリーがまず凄いし、ロボット長官をはじめとした無機質な恐怖、大好きな実相寺アングルとか、何から何まで素晴らしかった。
これで一本映画作れるよ。
ガイドっていうのも散歩する侵略者みたいで良かったな。
人間の処刑やガチ撃ち合い撮影など印象に残る衝撃的なカットも多くて、改めてヒーローものであることを疑う。
ただ、セブンはセブンでしっかり強くてカッコいい!
ダンとソガのコンビがやっぱり一番好きかもしれない。
ラストもなんだかエモかった。
第四十四回 ゴーロン星人
最後の方のエピソードは総じて面白いな。
「恐怖の超猿人」なんて、普通だったらつまらないB級エピソードで終わりそうだけど、しっかり面白い。
ゴーロン星人の最初の声がドラえもんすぎて笑っちゃう。
その後、戦闘シーンでセブンが苦戦した末に導いた必殺技がやけくそ手裏剣光線なのも面白い。
ゴーロン星人とはウルトラQのゴローからだろうか。だったら嬉しいな。
ダンとアンヌの距離感バグってる。
第四十五話 ペロリンガ星人
なかなか面白く考えさせられる回。
オオカミ少年の童話を知ってる宇宙人。
実相寺監督ともあって、宇宙人との対話はメトロン星人を思い出した。
ペロリンガ星人はサイケ宇宙人ともあってビジュアルがめちゃくちゃカラフル。
あんなに目立つのに人気ないのは何故だろう。
あと、過去一セブンの存在が薄い回じゃないだろうか。
変身シーンがない上に、戦闘シーンもよく分からない。
ここが省略されているのは、このエピソードがフクシンくんの物語だということなんだろう。
ただ純粋に星を綺麗だと望遠鏡を覗き続ける彼の姿。
星のようにちっぽけな存在だけど、唯一無二の輝きを放つ彼には、ずっとそのままでいて欲しい。
あとゲンさんはクソ野郎すぎる笑笑
ウルトラ警備隊はダンとソガとアンヌが最強メンバーだね。
第四十六話 ニセウルトラセブン、サロメ星人、(アギラ)
やはりセブンVSセブンの画は見たいよね。セブンとニセセブンの対決はアイスラッガーの相撃ちに始まり、紐引っ張ってるようにしか見えないエメリウム光線(なのか?)の撃ち合いも面白かった。
ザラブ星人の時よりも相手の複製技術が高くて最後は見分けがつかなかった。
ご主人様の暴走に頬杖ついちゃうアギラが可愛い。
サロメ星人は最後まで人間の姿である必要あっただろうか?
いつも思うけど、攻撃をモロに受けても爆発とかしないウルトラホークって凄い。
第四十七話 フック星人
子供の頃見てたら絶対トラウマになっていただろう。
フック星人のビジュアルといい、夜の団地で起きる奇妙な出来事がなんとも恐ろしい。
佐藤が交番で警官と話しているシーンで、佐藤と交番の間から奥の方をよく見ると、人影が移動しているのが分かって凄く怖い。
アリ・アスターかよ?
佐藤がムラマツキャップとは気づかなかった。
セブンの宇宙人や怪獣の名前は由来が一目では分かりにくいものが多いが、フック星人という名前は恐らく複製から取っているのだろう。
それから残り二話だが、いい加減早くフルハシをクビにしてくれ。
ペロリンガ星人の時から何も学んでないじゃないか。
地球を守る者ともあろう人が、はなから全く疑おうともせずヘラヘラしている。
フルハシだけは本当に観ていてイライラする。
第四十八話 ゴース星人、パンドン
遂にセブン最後の時が近づく。
ダンの弱っていく姿が見ていて辛い。
体調が芳しくないのに無理して働き、クラタ隊長に一方的に責められるのもキツい。
アンヌも隊長に報告して少し休ませるとかすれば良いのに。
ずっとオープニング曲の「火を吹く大怪獣」が気になっていたけど、パンドンのことだったのか。
パンドン強いのかと思ってたけど、普段のセブンだったらすぐ倒せてそう。
初めて「つづく」が出た。
頑張れセブン!負けるなセブン!
第四十八話 ゴース星人、パンドン
ダンよく言った!
アンヌもよく伝えてくれた!
まさかウルトラセブンでこんなに感動して泣けるとは思ってなかったよ。
アンヌへの告白から、みんながセブンを見てダン頑張れ!と応援し、キリヤマ隊長が我々の星は我々の手で守るんだ!という流れが完璧すぎて涙腺が緩んだ。
クラタもこんな嫌な奴だとは思わなかったが、最後は事実を知って謝罪していたから良かった。
最後の笑顔のダンがまた良い。
セブンがいなくてもこの星は大丈夫だ。
ありがとう!モロボシ・ダン!
ありがとう!ウルトラセブン!