いえろーている

そして、生きるのいえろーているのレビュー・感想・評価

そして、生きる(2019年製作のドラマ)
4.1
きっと自分も瞳子と同じ年齢。

自分も震災のあった2011年の5月に気仙沼へボランティアとして訪れ、大学生ボランティアとして何ヶ月も気仙沼で過ごした経験があったから気になり鑑賞。

気仙沼に固執しすぎなところは少し感じたけど、自分にとっても未だに気仙沼は特別な場所だから観ていて清隆の気持ちはすごくよく分かった。
瞳子みたいにボランティア初日に惨憺たる状況にひっそり泣いたのも思い出した。


坂本さんの「あん時(震災直後)の時間は美しかった!みんな余計なことなんて何も考えない。計算だとか、邪心だとか、儲けてやろうだとか、名誉だとか、そんなもんどこにも無くてさ。ただ目の前の作業だけ必死にやった。それしかなかった。」

この一言が深い共感と共に懐かしくて、記憶の奥底に眠ってしまいそうになってた震災の記憶が蘇った。
それとともに震災という悲しい出来事が忘れられてることに安心した。


物語では震災以外にも悲しい出来事が容赦なく頻発する。
誰も悪いことしてないのに降りかかる悲しみの連鎖は、ただでさえ身内の葬式なのに坊主まで死んだ、といったレベルである。

お涙頂戴的要素が少し強かったことは否めないけど、最後の終り方はじんわりとしていてとても良かった。

あとお父さんカッコよかった。