ユンファ

仮面ライダーのユンファのレビュー・感想・評価

仮面ライダー(1971年製作のドラマ)
5.0
子どもの頃から死ぬほど観ているが、何度観てもメチャクチャ面白い。「シン・仮面ライダー」公開前にちょっと見直すかと軽い気持ちで再生を始め、ふと我に返ると何時間も経っていた…

「城北大学」が何事も無かったかのように「城南大学」になったり、子ども向けなのに画面が血で埋め尽くされたり、番組の方向性を探りつつ、怪奇色強めに作っている初期こそ至高。
特に伝説の始まりである「怪奇蜘蛛男」と、続く「恐怖蝙蝠男」は完璧。やはり「死神カメレオン」の後編までは、一気に見てしまう。
初期作はショッカーの悪行が地味であるが故に、絶妙にリアリティがある。後半になるにつれ、核爆発を起こそうとしたり、毒ガスを散布しようとしたり派手な計画が増えるので、嘘っぽさが増してしまう。(5話目にして、既に大地震起こそうとしてるけど)
それに、ある程度フォーマットが完成してしまってからは、どうしてもマンネリ気味。大抵は『◯◯計画を目論む怪人に敢然と立ち向かうライダー』とか、『科学者を拉致して無理矢理大量破壊兵器を作らせようとするショッカーの野望を打ち砕くライダー』のような話なので、連続して観ると確実に飽きる。

とはいえ、2号ライダーの登場なくして今日の仮面ライダーは存在し得なかったし、変身ポーズという革命的アイデアは日本の特撮業界に"多大なる”という言葉ではとても足りないほど巨大な影響を与えているため、きっと初期の怪奇演出を続けなかったことは正解だったのだと思う。
かく言う自分も、死神博士も地獄大使もショッカーライダーも大好きだし、変身ポーズだって人生で何億回真似したことか…

でも何より一番好きなのは、石森大先生の萬画版だったりする。
あれはマジで大傑作なので、この世に生まれた全ての人類が死ぬ前に一度は読むべき。
ユンファ

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