今回は特に、

ショーン・ペン、
ジョナ・ヒル、
ミラ・クニス、
アイラ・フィッシャー、
クライヴ・オーウェン、
ジョン・ハム、
ジェイン・クラコフスキー、
グレッグ・ジャーマン、
ヴィンス・ヴォーンと

ゲストが豪華だった！
きっと皆、ラリー・デイヴィッドの事が
大好きなんだろうと思います。

9thシーズンから3年後の
2020年1〜3月に放送された
記念すべき10thシーズンでした。

相変わらず、物凄く面白かったです。

ポリコレ、人種問題、訴訟社会など多くのアメリカ人がアタマを悩ますアンタッチャブルなテーマを掘り下げ、大人気のコメディドラマなのが『ラリーのミッドライフ★クライシス（シーズン10）』

先日最終シーズン12が日本でもUNEXTでリリースされた。原題 Curb Your Enthusiasm とは、「まあまあそんな熱くならないでちょっと落ち着きなさいよ～」みたいな感じだろうか。

単なるコメディと思ったら大間違い。さまざまな伏線を巧みに最終話で回収し、壮大なブラックジョークで決着する。エンタメ業界で高く評価され、エミー賞コメディ部門にノミネートされる理由もわかる。みんなが言いたくても口に出せないことを声高に表現しているからだ。

主役・脚本ラリー・デヴィッドは1980年代以降コメディ番組の脚本家として大成功をおさめた人物。本人の実体験がベースでラリー自身が本人役で登場する。セリフはアドリブが多いようだ。

まずユダヤ人で金持ちだが超ドケチで場の空気が読めないわからず屋で“歩くトラブルメーカー”のようなクソジジイのキャラ設定が秀逸だ。

たとえば、職場の女性スタッフにセクハラをかまして訴訟沙汰になる。障がい者ステッカーを入手して障がい者用駐車スペースを使う。コーヒー店で大騒ぎして出禁になったらその仕返しで隣にコーヒー店をオープンさせる。出産直前期の黒人男＆白人女夫婦に、「赤んぼの肌の色は黒と白のどっちがいい？」と問い詰める。

常識的に考えてもありえない愚行だ。ドラマの中で「世界一のクソジジイ！」というセリフがあるが、まさにそのとおりの印象だ。

ところが、同時多発的に愚かな振る舞いを行う様子を見ていると、いつのまにやら「困った好々爺」くらいの気持ちになる。世の不条理に自腹を切って戦う（ムダに抗う？）姿に爆笑してしまうのだ。

ジョン・ハム、ショーン・ペン、ミラ・クニスらハリウッド人気俳優は本人役で顔を出す。特にジョン・ハムがラリーがモデルの映画に本人役で出演するために、ラリーのモノマネをするシーンは大笑いした。
シットコムの傑作。

ジョンハムがラリーになり切って、うるさいラリーが2人になるのは地獄すぎて声出して笑った。コールドプレイのクリスマーティンに絡む話も面白かった。
障害者スペースの駐車ネタは、「となりのサインフェルド」にもあった。ラリーの頭の中ははずっと変わらない。