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北の国から 2002遺言のkatharineのレビュー・感想・評価

北の国から 2002遺言(2002年製作のドラマ)
4.5
初鑑賞。
完結にふさわしく、それまで以上にメッセージ性の強い内容。
多くを語らなかった五郎が、遺言として自ら語りかける。
前回のラスト、蛍の結婚と草太の牧場を継ぐ純と正吉はハッピーエンドに思えた。 
そこで完結しても納得しただろう。
しかし、このドラマの真髄はそこではないと今作で気付かされる。
厳しい自然とそこに暮らす人々が助け合い、支えあう…家族を守り、みっともなくても、謙虚に慎ましく生きる。
蛍は支えるべき夫の元へ、学歴や仕事に引け目を感じていた純がみっともない父を素敵だと。五郎が子供たちに撒いた種が花咲き実を結んだラスト。
大自然の映像と共にトドの流氷からの生還
シーンは圧巻。受け身な歴代彼女の中、自ら銃を手に立ち向かう結に好感。
原田美枝子の再登場も嬉しい。

田中邦衛さんの訃報を受け、再鑑賞のTVシリーズから一気に鑑賞。
達成感と完結の喪失感。
壮大な21年間に及ぶドラマ、亡き名優の魂の演技、大自然の映像、語りかけられるメッセージ…これを超える作品がこの先出てくるだろうか?
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