久々に海外ドラマをイッキ見した。
1986年4月26日に発生した、歴史上最も最悪な原発事故"チェルノブイリ原発事故"。事故の裏に隠された真実を暴き出そうとする人々の物語だ。
今年3月に公開された『Fukushima50』がお涙頂戴な如何にも日本映画な雰囲気を漂わせるが、HBO製作のこちらは史実に基づいた社会派サスペンス。どちらも原発事故が題材だが、作風は全く異なっているように思える。
全5話というリミテッドシリーズながら、1話ごとの重量感が凄い。全話において毎回静かな幕引きなので、かなり重くのし掛かってくる後味である。
科学者、政府要人、原発作業員、消防隊など、多くの登場人物が絶妙に入り交じりながら展開されていくので、キャラクターの名前を覚えるのに一苦労だが、それぞれのドラマと結末は必見である。
全編通して、どこか"死"を感じさせる演出になっており、血や死体、叫び声、銃声が飛び交う。そしてコロナ対応、それ以前のさまざまなスキャンダルに溢れる現政府に向けたような皮肉も盛り沢山。勿論、社会派ながらもテンポよい掛け合いも面白い。
平均☆4.6という評価も伊達じゃない、2019年最高のドラマシリーズ。