このレビューはネタバレを含みます
恋するアプリ 邦題ほど軽いドラマでは無かった。
悲惨な幼少期の思い出と孤独な家庭環境のキム・ジョジョ（キム・ソヒョン）と、国会議員の父と女優の母を持ち、裕福だが愛情に飢えたファン・ソノ（ソン・ガン）、そしてファン家の住込み使用人である母親の愛情に恵まれ、
幼い時に孤独なソノを守る事を誓ったイ・ヘヨン（チョン・ガラム）を巡る高校２年生とその４年後の物語。
幼少期に負った心の傷から、自分の殻から抜け出せなかったジョジョの心の成長物語だと思う。
高校時代の当初は二人の甘い関係を築くが、ソノへの募る自分の感情を恐れ、もしもソノを失った時に感じるであろう巨大な喪失感に怯える。
また愛情を求めるソノを傷つけない為と距離を置き、自分の思いを言葉にしない事から、却ってソノを傷つけてしまった。
最後にへヨンの包み込む愛に巡り逢って良かった思う。
ソノは家庭で得られない愛情を求め、やっと得たジョジョの愛情に縋り付いたと思う。
ひたすら愛されたいという心情が哀れだ。
ジョジョのブログ「鳴り響く世界」で、終盤に記されていたようなジョジョの心情をもっと早く吐露していたら、
三人の関係は変わっていただろうか。
ソノと愛し合い、その感情に慄き、ソノのためと下した自分の決断への後悔と罪悪感、誰も入れなかった筈の距離に穏やかに入って来たへヨンへ想い。
全てを経験した大人のジョジョだから書けたのだと思う。
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再度観て涙が出た。
序盤の幸せ絶頂のジョジョとソノを見ても、その後に訪れる苦しみを思ってしまう。
ヘヨンがジョジョに対して言った「寂しさになれて、孤独を感じなかった」はソノにも当てはまっていた。
そしてジョジョに再会して、ソノは自分の心に穴が開いていることに気付いてしまう。
報われない愛に縋りついた手を離すことを決めたソノに、私は心を寄せたい。
