ゆ

ユーフォリア/EUPHORIA シーズン2のゆのネタバレレビュー・内容・結末

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このレビューはネタバレを含みます

辛すぎて最終話ずっと吐きそうだったし泣きすぎたし観終わったあと熱出た

「求めるべきものと求めるものは違う」
胸に刻む…。

レクシーの「傷つくべき人もいる」発言にはあまり同意できなかった。それは他人の背負っている傷に気づくことができなかった人が言うセリフなんじゃないかな。
自分自身の傷を自覚することは確かに大切で、ドラマを通してルーはそのプロセスを踏んできた訳だけど、キャシーやマディに同じことを言えるか、彼女たちが自身の傷を自覚していないかって言われたら、私はそうは思わない 
彼女たちは十分自覚的に傷を背負って、自分たちなりにその傷と向き合ってる。私はキャシーとマディに共感しちゃう側の人間だった。マディの最後のセリフ、don’t worry, it’s just a beginning の説得力たるや 北野映画かと思った

だから最後のレクシーの演劇は観てて本当に腹が立ったし、キャシーに感情移入しすぎてエグいほど泣いた アリがジアに言ったのと同じで、キャシーは「怒るべき」だったし、怒って正解だったと思う。
自分の傷を癒すために自分以外の人の傷を勝手に抉るような行為だと思う、レクシーのしたことは。ルーはレクシーと同じプロセスで自分の傷と向き合ってきたから、あの2人は「親友」として留まることができたんだと思う。生き延びるためには、そういう手段も必要なのかもしれない。

人生のほとんど全てが公の目に晒される、その現実と演劇の境が無くなっていく演出は、「自分だけの人生」なんて無いに等しい現代社会と重なった それと同時に、常に公にならない「二面性」がみんなにあるという事実も。
そうすることで薄れる傷もあれば、裏側を晒されることで取り返しのつかない傷を受けることもある
誰かの傷は誰かの癒し、なんだろうな、復讐という意味で
誰も傷つくべきじゃないのにね

レクシーがフェズのことを知った後、それを自分の創作にしたいと思うか否かが気になる。そういうことだと思う。誰かの人生を勝手に公の舞台に上げるってことは。
全ては復讐だったのかもしれない、でも「生きることを諦める」という選択肢を取らずに駆け抜けていく人々の姿は何よりもリアルだった
素晴らしいドラマに出会えて感謝です。💜
ゆ