シーズン3はさらに事件ネタのクオリティが上がってきた。
金融取引やIPO上場にからむ株価操作犯罪から警察汚職、麻薬組織犯罪などさまざまな展開のケースをFBIチームが扱う。
中でも、最終話で憎々しい麻薬カルテルのボス逮捕のやりとりなど、ひとつのドラマではもったいないくらいのネタ回もある。アントニオ・ヴァルガス麻薬王の悪辣な演技も見物だ。こいつとはシーズン2でもやりあい、FBIが辛酸を舐めたので、今回の展開はなかなかおもしろかった。
ただここのところ、ヘイトクライムやポリコレネタが増えてきて、白人が悪になり、マイナリティが善人になるような話が目立ってきた。時代の流れとはいえ、その偽善者的脚本がちょっと興ざめだ。
元ウォール街証券マンのスコール捜査官がいい味を出してきた。
相変わらずジュバル副主任が父親の顔で悪と対峙するストーリーにグッとくる。彼の存在は欠かせない。