X-ファイル シーズン7の15の情報・感想・評価

エピソード15
旅人
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あらすじ
癌に冒された少年が一夜のうちに回復した。天使が現われて首筋にチップを埋め込んでいったという話に、スカリーはかつて自分が同じ体験をしたことを思い出す。そんな彼女の前にスモーキング・マンが現われ「チップの解説データは欲しくないか?」と申し出る。
コメント2件
HalloweenGirl

HalloweenGirl

『En Ami』――これは救い?罠?それともただの独りよがり? このエピソード、観終わった後に心に残るのは、静かなざわざわ感。 音もなく忍び寄る毒のように、一見しんみりした雰囲気のなかに、恐ろしいまでの支配欲と欺きが潜んでいる。 スモーキングマンがスカリーを“治癒の旅”へと誘うという展開自体がもう不穏すぎる。 「私は悔い改めたい」「死ぬ前に正しいことをしたい」という言葉の奥にあるのは、 果たして本当の後悔か、それとも「自分の罪を許してほしいという傲慢な欲」なのか—。 そしてスカリー。いつものように冷静で理知的で、普段はスモーキングマンの言うことなんて信じない。でも「人類のためになるかもしれない」という希望に賭ける姿が切ない。 そして、その信念につけ込むようにして近づくのが、スモーキングマン。 彼の優しさは偽物か?それとも本物か? ――たぶん、どちらも本当で、どちらも嘘。 モルダーは今回は追う側として、いつもの逆パターン。 彼の「何かがおかしい」という直感は正しく、 でもスカリーは誰にも告げずにこの旅に飛び込んでしまう。 この2人のすれ違いもまた、静かな緊張感を生んでいて、観ていて苦しいほどリアル。 🖤 黒いドレスとディナー:それは愛ではなく、演出された「支配」 スカリーに贈られた黒いドレス。 それを着て、テーブルに座る彼女。 まるで“恋人たちの夕食”のように演出された場面。 でもそれは、「愛」ではない。 あれはスモーキングマンの自己満足であり、幻想であり、彼の頭の中にある“スカリー像”を演じさせたかっただけ。 その場にいたスカリーは、どこまでも冷静で、心を許してなどいない。 それでも、彼女は目的のためにその場を受け入れる。 この一連の演出が、怖いほどリアルで、不気味で、そして切ない。 📀 最後のディスクのシーン:一体なんだったのか? ようやく手に入れた「人類の病を治すかもしれない情報」。 でもスモーキングマンは、それをあっさりと湖に投げ捨てる。 あれはスモーキングマンの“敗北”なのか、“自己否定”なのか、 それともただの「気まぐれで全部無にした」だけなのか。
tai

tai

チップ 天使 118歳 コブラ 💿 🚬
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