想像以上に面白かった。
マリーの事件を軸として点から線へそして線から面へという構成がいい。
刑事2人の捜査だけだとよくある刑事ものになってしまうけど、
平行してマリーの生活をきちんと追うことで中和される。
そして何より刑事役2人が素晴らしい！
この作品は彼女たちの名演技あっての面白さだと思う。
飾らない性格、犯人逮捕という一つの目的のために邁進する姿に観る人は(特に女性は)どんどん応援したくなったのではないだろうか。
「強い者には勝てない」
あの年齢でそう悟ってしまうマリーに同情する。
でも悔しいけれど人生はそう。
みんな大人になるにつれて「妥協」や「諦め」を覚え、振り上げたい拳を下ろして自分を宥める。
それでもこの作品のようにひょんなきっかけや偶然からたとえ少しでも報われることもあるんだと知ることはうれしい。
マリーやほかの被害者と同じように、レイプ被害に遭ったにもかかわらずその絶対に癒えない傷を無理やり心の奥にしまおうとしている女性が世界中ににいると思うと悲しいし悔しい。
