さくぽて

心の傷を癒すということのさくぽてのレビュー・感想・評価

心の傷を癒すということ(2020年製作のドラマ)
3.9
舞いあがれ!で桑原さんの脚本は素晴らしいなと思って、気になってたこの作品。
やっぱりよかった。
とにかく丁寧。
精神科というだけで偏見があった時代。
傷ついた人々にゆっくり耳を傾ける安先生。医者はただ薬を出すだけじゃない。
患者に向き合っていくことができるかどうか。末期癌になってしまっても、最後まで抗がん剤じゃなく、代替医療や家族と過ごすことを優先したことが素晴らしいと思う。
道半ばで亡くなってしまったことはとても残念で、幼い子供たちを思うと泣けてしまうが、短くてもその時間の密度はきっと濃かったのだろう。
父親との最期のやりとりもよかったな。
父が息子を認めて、息子も父の人生を肯定して。あんだけ高圧的だった父が息子の本に線引いて読んでるの泣ける。
誰も一人にしないこと、それが安先生の目標だった。みんなの声に耳を傾ける。
本を読んでみたくなった。
そして、柄本佑はやっぱり上手。
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