めきめき

本気のしるしのめきめきのレビュー・感想・評価

本気のしるし(2019年製作のドラマ)
3.9
[作品情報と鑑賞前の私見]
2020年に再編集(ほぼ長さ変わらないけど)されて劇場版として映画化もされた作品。

監督は"淵に立つ"(未見)、"LOVE LIFE"の深田晃司。LOVE LIFEで知った深田晃司監督の作品繋がりとして見ました。

原作のマンガからはかなり改変が入ってしまっているよう。

一日でイッキ見。


[鑑賞後の感想]
「こんなサイコ女いるのか⁈」
最初、1人として"共感"できるキャラクターがいない。各々の行動がまるで理解できない。それへの不可解さはもはやイライラさせられる。

脚本ばかり掘ります。

恋愛ホラージャンルで浮かぶのは"寝ても覚めても"だけどこれはそれとも違う。恋愛サイコジャンルだと思う。ある種異常作品。

病的なぐらいサイコな女、"浮世"
最高じゃない。サイコ。
きっと何らかの障害だよこのレベルは。
子どものように幼稚で、金はいつになっても返さないし、酒飲めばオワリで、自己管理がまるでできない。
シラフの時は一瞬たりとも怠けてるように見えないのに、やってる言動があまりにも不合理でいつも意味がわからない。
何度も何度も言う「すみません」と無駄に律儀な"感謝"の言葉。頭に染み付くよ。
彼女の行動は無自覚なのか、それともわかっていてやっているのか。あと4時間見てもきっと分からない。でも彼女なりにはどうやら必死で生きてるらしい。そんなことは言わないから分からないけど。

そんな彼女を"人として正しい方へ"導くのは愛だった。"本気のしるし"と呼ぶのはそれのことかな?それ以上に深読みは難しかった。

男も女も全員気持ちと行動がコロコロ変わる。何なんだこいつらと常に思う。でも意外とこれが一番素直で現実に近いのかもとも思った。

最後まで出てくる人の誰にも共感できないと思っていた。でも最初と最後で状況が逆転してるのを見て、自分はここで共感できないどの人にもなりうるんだなって。

人にとち狂った行動をさせるのは愛だけど、生きる方向をくれるのも愛。おもしろい。もっともっと恋愛がしたい。