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アリー my Love シーズン2のshunのレビュー・感想・評価

アリー my Love シーズン2(1998年製作のドラマ)
5.0
「アリー my Love」シーズン2全23話、6日かけて観終わりました

シーズン1のあと間空けずに観始めましたがまだまだ飽きません!正直海外ドラマで2シーズン分突っ走るのなんてすごく久しぶり

今回もひたすらアリーが面白いし色々あったなあ、、
後で書くけど特に後半は「愛」や「女性と男性の違い」について深く掘り下げる話が多かった。このドラマが進んでいたのか時代が全然変わらないのか分からないけど、納得できる議論ばかり

毎朝スタバのカプチーノ片手に通勤して仕事終わりには同僚と下の階のバーで歌って踊る。まさに誰もが羨む生活だけどそれでも何か足りないアリーの毎日。
バリー・ホワイトやアル・グリーンなどなどゲストも豪華です

今シーズンではネルとリンという二人の新キャラが登場。
ネルを演じてるポーシャ・デ・ロッシはこの時はカミングアウトしてないけど個人的にはエレンの奥さんって印象が強い。
とにかく超優秀で外見も完璧なリアリスト。"冷たい"って第一印象を持たれがちだけど優しくてその考え方も共感できる部分が多い。
リンは最初そんなでもなかったけど終盤はもう出てくるだけで面白かった。ルーシー・リューはこのドラマでブレイクしたんでしょうか?こちらもなんでも出来てめちゃくちゃセクシーな自信家。13話には泣かされました
二人ともこれまでの登場人物と同じくらい個性的でいいキャスティングです。今後も楽しみ

ここからいくつか印象に残った話について書くので細かいネタバレあるかもしれません。まあコメディドラマなのでネタバレってほどでもないですが一応

まず19話 
育休後に戻ると職場での待遇が悪くなる、みたいな裁判をネルが担当する。
ネルは職場側の弁護士なんだけどこのときの最終弁論が印象的
自分自身は子どもを持たずに男と同じ条件で上へ登り詰めたい、それに対して育休後に明らかに仕事量が減ってるのに同じ待遇なのはおかしいのでは?という主張をしていてなるほどと思った。
男女関わらず親になれば働ける時間は減るからそれが職場での地位に影響するのは当然
「女性は皆子どもを持ちたい」とか「親が離婚した子は可哀想」っていう世間の勝手な偏見に立ち向かう姿がかっこいいです。親が離婚すれば家も食卓もテディベアも倍になる。2つのテディベアを大事そうに抱えるネルを映して終わるラストが好き
 
あとは22話とか23話がよかった。
今シーズン後半はずっとアリーが暴走する妄想と真実の愛に悩んでる

小さい頃から親の仲が悪かったアリーにとって唯一自分を裏切らないと確信できる場所は自分で作り出した世界=妄想だった。
ソウルメイトなんて実は存在しなくて、皆妥協して誰かと結ばれそれを"愛"と呼んでいるのではないか?
自分にとって完璧な人なんて存在しないんじゃないか?
真実の愛なんて幻想なんじゃないか?
と悩んで悩んで不安定になっちゃう姿が悲しい。
お互い狂うほど相手を愛してその熱量を一生保ち続けられる関係なんてほんとにあるのか?
問題ばかりの男女関係や破綻した夫婦の裁判をたくさん担当して、自分の思い描く理想と現実の差がどんどん開いていく。
それでも諦めないで一生懸命なアリーにがんばれ!って言いたくなる

"I want to meet, fall in love with, and be with somebody I can't bear to live without."
「その人なしでは生きていけない、そんな運命の人と巡り会いたい」

結局誰もがこれを望んでいて、でも皆がみんな上手く行く訳じゃない。

もちろんネルの「妥協じゃなくて歩み寄り」って考えも好きだけど、「どこかに必ず運命の人はいる」って信じて探し続けるアリーはすっごく輝いていて憧れです
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