時は江戸・浅草。義理人情に厚い町医者 問題無ノ介。 一見、頼りないと思いきや、刀を持たせれば実は剣豪。 どんな逆境にも「問題ない!」と、恋人おまるとともに江戸の悪を叩き斬る! 問題療庵医師である問題無ノ介とその同居人のおまる。貧しき者からは診療代をとらず、病のみならず、患者の厄介事も解決する。そんな彼の口癖は「問題無い」。 ある日、無ノ介の診療所に、水澤伝右衛門の妻であるお里が飛び込んでくる。主人が営む道場に道場破りが押し入ったという。道場へ向かうが、水澤は帰らぬ人となっていた。無ノ介は絶命させた太刀筋から闇埜一刀斎の仕業だと見破り、不穏な動きを気にする。 そのころ、備前浅井藩士の一行は、家宝の「黒かずら」を国許から運ぶ道中、闇埜一刀斎とヤクザ達が襲い掛かる。重傷を負いつつも何とか「黒かずら」を守った一行だが、傷は深く、通りがかった無ノ介に「黒かずら」を、弟の小次郎に渡してほしいと託し息絶えてしまう。 やがて、この2つの事件が、問題無ノ介を中心に江戸を巻き込む死闘の嵐の幕をあける。