Kaji

六龍が飛ぶ Roots of the ThroneのKajiのレビュー・感想・評価

六龍が飛ぶ Roots of the Throne(2015年製作のドラマ)
4.2
めちゃくちゃ濃厚で時代の変革期を生きた人の内面までしっかりと描きこんだ史劇。

何事か成す人の孤独、理想の脆さ、孤独、、しかしそういう脆弱な部分が精神的支柱として残り続け、一時は一丸となった人々がまたその理想によって枝分かれしていく姿が辛かった。けどめちゃくちゃ感動した。

六龍として分けられていたが、思想支柱、権力操縦者、代表、防衛(武士たち)、民と治世構造を比喩的に配置して登場人物を整理したのはとても賢いし、史実上の人物達を把握しやすくて、ほんとに練り上げられた脚本だなと思う。


史実がどこまでベースを成していたかわからないですが、こういった時系列順行で進む史劇が濃厚なのはひとえに史編部がずっと王朝と共にあった膨大な記録と、歴史から学ぶ姿勢やフィクションの強みを知り尽くした作り手の情熱を感じます。

そしてほんとに俳優が素晴らしい。
時に悪辣な権力者として描かれる人物も内面や時勢まで鑑みた役作りの上で脚本を読む力の高さを感じる。
日本のドラマで飽き飽きした、ただセリフ言ってるだけの人が一人もいなくて。
史劇の演出は強火なので沸騰も早いし、オーバーアクトも入れながらドラマのテンションをぐいぐい引っ張る演技力。
凄い。。
Kaji

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