nori007

アメリカに負けなかった男~バカヤロー総理 吉田茂~のnori007のレビュー・感想・評価

4.0
「白洲次郎」(2009年製作のドラマ)
「負けて、勝つ ~戦後を創った男・吉田茂~」(2012年製作のドラマ)

と、続けて見てからの今作。どれも同時代の白洲次郎と吉田茂の描いた作品ではあるのだが、今作はとても素晴らしい出来であった。

2012年版は、渡辺謙がかっこよすぎるし、白洲次郎の扱いがとても悪い。むしろ柴田達彦の方が側近として描かれる。きっと慰安婦とのエピソードを描きたかったからだろう。。。

今作は、吉田茂が笑福亭鶴瓶がやっていて一番本人像に似ているのではないか?そして白洲次郎と娘さんの三人がほぼ対等な立場で意見をぶつけ合う。この三人の物語と言っていいだろう。

もちろん吉田茂語録も健在だ。マッカーサーをライオンに例えたり、白洲次郎がマッカーサーに激怒する場面もちゃんとある。GHQ=ゴーホームクィックリーもちゃんと言う。

尺の関係で近衛公や朝鮮戦争のエピソードは無いが、ちゃんと2時間半でうまくまとまってるのが素晴らしい。

いよいよ日本独立を日本らしいスタイルで終わらせる。その重役を終え体調を気遣って引退をすすめるのが次郎と娘さんだ。まるで2012年版ではまるで次郎が裏切ったような描き方だったのでちょっとゆるせんな。
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