なかた

梨泰院クラスのなかたのネタバレレビュー・内容・結末

梨泰院クラス(2020年製作のドラマ)
4.8

このレビューはネタバレを含みます

最高に面白かった。韓国版リッチマンプアウーマン。

テーマは
大切なものを失っても信念を貫き通すことは馬鹿なのか?

モチーフは
犯罪歴を持った青年の成長物語

だから
①数々の信念とのトレードオフ
・信念を守り、いじめを止めて退学、父親も退職
・信念を守り、好きな女性に会わない
・信念を守り、刑務所生活での勉強
・信念を守り、オープン直後のお店の営業停止
・一方、ヒロインは、信念とは逆に、いやなことでも自分が成功しやすい道を徹底的に歩む
・悪役は、信念などなく、金で物事を解決する
・これらのコントラストがはっきり出ている

②個性が強いキャラクター
・主人公:「正しいと思うことを徹底的に貫く信念」。どんな時も信念を貫き、泥臭くゆっくり前に進む。さらにどんな人間をも受け入れる器の大きさを持つ。
・悪役:「成功への信念」。大きな成功をするために手段を選ばない。全てを金で解決する。
・ヒロイン:成功のためなら好きな人すら蹴落とす「成功への信念」を持つ。
・インフルエンサー:「自分の直感を信じる信念」。そのためなら嫌な人を徹底的に落とす。悪口もストレートに言う。ただし自分の感性には真っ直ぐ従う。勝ち気な女子。

③日本作品にはないストレートな表現
・貧富の差で差別をする人々
・トランスジェンダーを差別する人々
・嫌な人にはストレートに悪口を言うキャラクター
・自分の成功のために、他人を蹴落とす人々
・すぐに殴り合いの喧嘩を始める人々

④最後は、信念を貫くものに人が集まる
・どんなにどん底に落ちても信念を貫くものは応援したくなる、恩を返したくなる
・その結果、信念には多くの人が集まってくる

その他面白いPoint
a.次々に予想の斜め上をいく展開
・父と店を開くかと思いきや他界
・悪役が父をひいたのは、必然かと思いきや偶然
・ヒロインもただの悪者かと思いきや正義の心も持っている
・長屋を潰すのかと思いきや買収方向へ
...etc

b.少しずつ明らかになり、複雑に絡み合う関係図
・事故にあった父の加害者がいじめっ子で
・そのいじめっ子は、悪役の息子で
・主人公が退学になった学校は、悪役の社長が理事長の学校で
・好きだった女性が悪役が社長の大企業に入り
・助けた女の子がインフルエンサーで主人公の店のマネージャーになり
・助けた男の子が資産運用のプロになり、主人公とタッグを組み
→前に出てきたあの子がこうつながるのか〜というカタルシス
 (イエスタデイをうたってに似てる)
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