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Motherのakのレビュー・感想・評価

Mother(2010年製作のドラマ)
3.8
母親とは何かを問いかけてくる作品であったと思う。この作品では多くの母親が登場するが、キーとなるのはなおと道木仁美だと思う。仁美はひどい母親だが、8話を見ると同情してしまうし、時として母親になるという手段を目的としてしまう奈緒にも重なるところはあった。何が二人を分けたかと考えるとやはり生い立ちなのではないかと思う。
奈緒はつぐみと出会う事で、本当の母親に接近していくことになる。隔たりが二人の間にはあったが、つぐみを媒介として和解していくのが面白い。簡単に子供を捨てる人などいない。母親には簡単になれないからだ。母親という難しい暮らし、想像したであろう母親から受けてきたと考えられる温かい愛情。これらを実感することで母親という強さと使命を理解したと思う。
最終的にはつぐみと奈緒は別々の道を歩む事になる。しかし、これがポジティブな意味合いて終わっていくのが心に染みる。離れていてもお互いが家族だと思っていることが固い絆ではないか。別れのシーンで自分達の歩んできた証であり、これからの道標でなるであろう好きな物を交わしあっていたところは印象に残った。
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