おかちゃん

男たちの旅路のおかちゃんのレビュー・感想・評価

男たちの旅路(1977年製作のドラマ)
4.7
2023.05.
旧友から再放送知らせを受け、大慌てで録画&再見した。
第3話までを鑑賞(一部で見逃したけどね!?)。概ね昔観たストーリーを思い出す。
「これも我々世代の原点かなぁ…」。
各回の個別レビューは、都度したけど総じてドラマの根底にあるのは、
①戦中&戦後➡️新人類との世代Gap
②金の欲(世間)と筋(建前)の折合
③人間の基本的生きる姿勢と倫理観&哲学。それは生命の根源的問題・性まで立ち入っていく(第4話)。
これをベースに、当時及び今に続く社会問題とどう向き合っていくか、が描かれている。年齢を重ねた今でも「未だ未解決問題もある」と思うのは私が「昭和」してるからか!?➡️「こんな昭和臭い話、暗くて聴きたくない」。
そう、鑑賞中も思ったがこのドラマは「バブル前夜」の出来事です。
この後、日本は狂乱のバブル時代に突入し、建前や義理人情なんてブッ飛んでいく。倉本聡は、都会に疲れ北海道で民放名作「北の国から」を成功させる。今風だとSDGsの走り。最終回ヒロインの桃井は、しなやかに大女優になるが、世の中のOL は不倫に走り、今では「パパ活」。格好よかった特攻崩れは、だんだんヤニ下がり「拘り」を失い哀れなエロ親父となる…。
 偶然だが、この鑑賞時期に並行で以前から読みたいと思っていた森島通夫著「なぜ日本は没落するか?」を読み進めていた。ドラマと内容が全く重なるので、少々驚いた👀‼️
森島曰く➡️バブル修復遅さは政治の無策です。でも、それを問題視しないのは(声をあげない)、国民の教育レベルの低さです云々と論じている(ご興味ある方は読📖👓️を勧める)。
 皆さんのレビューに、吉岡指令補➡️格好いい、言われてみたい、叱られてみたいと言うのが散見されるけど、勿論私も格好いいとは思ったけど、「叱られてたい」とは思わない。そう思うなら、そういう格好いい人間になればよい‼️
(まるで吉岡指令補みたい🤭)
そういう感じ方が、「今の若い奴は…」に繋がり、自分を蚊帳の外に起き問題に拘わろうとしない=シラケの無関心世代になる。だから、政治家もやりたい放題…。途中から森島著レビューになってしまったが、ドラマ根底③だけは世代や性別、人種(これからの日本は外国人との付き合いが更に増す)に関係なく共通のモノであり続ける筈だし、そう望みたい。と考えないと、吉岡指令補の存在は単なる「アナクロ」で過去の右傾化した国(政府だけではない国民全員の責任)に戻ってしまう。