ホットサンド

東京ラブストーリーのホットサンドのレビュー・感想・評価

東京ラブストーリー(2020年製作のドラマ)
4.5
1991年版視聴済み。レビューがそんなに良くないからどれだけのものかと思ったら、期待以上に良かった。

好き嫌いは別れると思うけど、みんなが語りたくなる系と勝手に思っている。共感する部分、嫌いなヤツと共通する部分が絶対あるはず。

どこが原作からどこが前作からか分からないけど、最初の方は特に良い感じにオマージュされていると思います。

これは一気見案件。もう次へ次へと止まらなくなってしまうのです。

赤名リカにやっと時代が追いついた感覚。
永尾完治みたいな人ってなんかどこにでもいるイメージで良い。

残念ポイントは、園児の前で赤裸々トークする保育士たちと、LINEとメールの連絡手段がコロコロ変わるところ。最後のあっさりな畳み掛けも残念。
だけど総じて良かった。私はすごく好き。

お互いが同じときに離れないように愛し合うのは何故こんなにも難しいのだろうか。
本当の顔を見せて深く愛し合うのは難しいのだろうか。ちょっと偽って初めて、互いに愛し始めることができるのだろうか。
1991年版も2020年版も赤名リカは名女ですよね。生き方が一歩先をいっている。本当はどんな思いを抱えていたのか、1番わからない人物な気がする。

石橋静河さんは本当に惚れる。

ここからはネタバレ。
見終わって1日で思う。
リカがカンチといることを選ばなかったのは、またカンチがリカに対して愛想を尽かすと分かっていたからだと思う。
カンチは本当に没入するほど愛するところにいたらダメな人間なんだと思う。だからさとみと一緒になって正解。
彼にはカラフルな毎日じゃなくて、グラデーションカラーな毎日が似合っている気がする。
カンチにとってもリカにとっても、素晴らしい恋であったに違いない。けれども、カンチはリカのことをどこか他人事のように見ていて、ラグジュアリー商品のように見ていて心の底から愛してなかったように思えてきた。

自分がここまでカンチの本質を考えてしまうのは、私がリカよりな人間であるからかもしれない。だからこのドラマが好きだったのかもしれない。