セイラ

二月の勝者−絶対合格の教室−のセイラのレビュー・感想・評価

3.8
・原作 高瀬志帆先生の漫画作品
・中学受験を目指す塾が舞台「中学受験は課金ゲーム」
・塾生全員第一志望校に絶対合格させると言う黒木先生の圧倒的存在感
・多分多くの中学受験経験者が理解できる感情だらけ

中学受験経験者として、ごりごりに共感。
「君達が合格できたのは、父親の『経済力』 そして、母親の『狂気』」
漫画冒頭の強い言葉だけど、一理あるというか、大いに共感した。
勿論小学生ながら塾という環境に四六時中身を置いて頑張ったのは自分だし、「勉強しなさい」と言われない環境で育ったわたしでさえ、このセリフには大きく頷ける。
父、母、と区別定義する必要はないけれど、
・籍を置いた塾の費用を無駄金だと言わない
・塾の送迎を億劫に感じず、重要なサポートだと思える
・成績が上がらなくても我が子を信じる
(寧ろ塾の方針が間違っているのでは?と言えるほどの狂気的信頼)
上記の点を多少なり兼ね備えている親でないと、12歳の子のやる気を持続させられないんだよな、と痛感した。だからこの作品はその描写が凄い。

あと、小学生時代に塾の休み時間で耳にした家庭の悩みがたくさん詰まっていた。
親同士の意見の食い違いや、親と子の目標差や、やる気が出ないとか含めてとても普通で、ありふれていて、リアルで、子役の皆さんが自分たちと重なって切なかった。
そして圧倒的柳楽優弥さん!
素晴らしかったなあ。思わず受験当日の先生との握手の温度を思い出してしまった。
塾生自身も一言で一喜一憂したり、貰った一言をお守りにして挑んだり
していたことを鮮明に思い出す熱演でした。


---今日はお休み---
塾生時代、母にはたくさんの愛情を注いで沢山大好物を作ってもらったものだけれど、
このドラマを観て、一人暮らしのお台所で母のレシピを思い出すと泣きそうだったので
気が向いたら、追記します。
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セイラ

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