イエス・キリストの生涯の4の情報・感想・評価

エピソード04
第4話
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ドストエフスキーの著作の中にも書かれた「ラザロの復活」、今回はそのエピソードが出てきます。 ユダヤ人の守護者と自負するエルサレムの大司祭カイアファvsイエスという運命の対決。 大司祭カイアファにとって最も大事なお祭りの儀式をイエスが妨害。即刻ひっ捕えられるかと思いきや、なぜか捕まらない。 ローマの総督ピラトに従わねばならないカイアファの立場。ピラトは過去に反乱を起こしたユダヤ人達に虐殺をはたらいた残虐な人物だ。もうそんな恐ろしい事態を起こさないためにも、イエスのような混乱のもととなる危険分子を野放しにできない。 危険を承知しながらもエルサレムに来るたびに活動を展開するイエスに対する宗教指導者たちの危惧は高まっていた。 神殿でファリサイ派に、私は神であるという旨の発言をしたことで「神への冒涜だ」とされ、追われる身となったイエス。ヨルダン川まで逃げざるを得ない状況に。 そんな時、イエスの親友ラザロが病気で死にかかっているとの報せが。ラザロが住んでいるエルサレム方向に戻ればイエスの身が危うくなるし、かといってヨルダン川に留まればラザロは死んでしまう。親友のために今すぐ...と思いきやイエスは「ラザロの病気は死では終わらない。私は復活であり命、私を信じる者は死んでも生きる」と、あえてそのままラザロを死なせることにする。 親友の死から4日後、その遺体のもとへ戻るイエス。ここでやっと友の死に涙を流したことで、人間的な感情があることがわかる(なんだか打算的なリアクションにも感じたが、確かにお葬式に来てやっとその人の死を受け入れられますよね)。 墓の前に来てラザロに起き上がらせ、神を信じれば死をも克服することを証明したイエス。 こうして、死者を蘇生させたイエスは死へと向かうことになる。彼が神の子であるという信憑性はますます高まり、為政者たちの危惧は決定的なものとなったからだ。 カイアファやユダヤ人長老たちは議論を重ねる。彼は冒涜者か預言者か...死者にさえ力を及ぼすイエスに恐れをなしたことは共通していた。 なんにせよ過去の惨劇を繰り返さぬために、暴動は決して起こしてはならない。イエスの排除は必然となった。
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