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MIU404のNのレビュー・感想・評価

MIU404(2020年製作のドラマ)
5.0
観る前から面白くないわけないと思ってたけど、そんな予想を遥かに超える、最高に「面白い」ドラマだった。
最近は配信も充実しているから、実際私もテレビドラマ観てるとはいえ、ほとんどを配信で観ていて。
だけどこれは、リアルタイムだからこそ味わえる仕掛けも多くて、こんなにもリアルタイムで観ることにこだわったドラマは久しぶりだった。現代におけるリアルタイムでテレビドラマを観ることの意義をすごくすごく感じた。
これを書いている今はやっぱり最終回の印象が強いからそれをメインで書くけど、
まず前回SNSの怖さ、それに踊らされてしまう私たちの愚かさを十分に知らしめた上で、最終回では、SNSがあったからこそメロンパン号の真の姿を世間に広めることもできた(桔梗さん的に言うと自浄作用)わけで、今はどうしてもマイナスな面ばかり描きがちだけど、そうじゃなくってプラスの面も描くっていうのがすごく素敵だった。それを回をわけることも意味があると思う。前回SNSは怖い、恐ろしい、でも結局踊らされてしまっていることへのなんともいえない気持ち、それを十分に味わせて1週間その感情で埋め尽くしたからこそ、「あ、そっか。プラスに働くこともあるよね。単に悪って言っちゃいけないな」って余計身に沁みるというか。すごく好きなポイントだった。
それから、全体を通して「スイッチ」がすごくキーワードだったと思うけど、まさに私たちは今も色んなスイッチの上に重なり合って生きてるんだなって、その「スイッチ」を意識して生きることが増えた気がする。偶然であり必然であるというか。
だからこそ、志摩が死んで伊吹が久住を撃ってしまうという最悪の結末は、2人がラリっているときに見た夢の中の話っていうよりは、私的に2つ結末があったのかなって。そんな気がした。
ドラマって大抵「ドラマだからあり得ること」が存在しているから何でも上手くいっちゃうことも多いけど、あの最悪なもう一つの結末を見せられて、「ほら、スイッチ押し間違えればこんな未来もあるんだよ」って見せられてから、本当の結末にたどり着くことでグッと深みが増すというか、最後の最後にまた4機捜への愛がグッと深まった。
あと菅田将暉のラスボス感異常だし、言葉だけじゃなくて目だけでも演じられるの本当にすごかった。最高だった。。。
あーーーーーーとりあえずロスだなー想定よりずーっと何倍も何十倍もおもしろかった。
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