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ザ・イングリッシュ・ゲームのめるのレビュー・感想・評価

ザ・イングリッシュ・ゲーム(2020年製作のドラマ)
3.7
1870年代のイギリスを舞台に近代サッカーの起源を描く───

『ダウントン・アビー』のジュリアン・フォローズの脚本ということから興味を持って鑑賞。

上流階級のスポーツだったサッカーを労働者階級の人たちが対等に正式にプレイできるようになるまでには血と汗が滲む苦労があったのだと知った。

主人公のスーターは村のサッカーチームを強化するためにお金を支払われて派遣されてきた。お金をもらってプレイするサッカー選手の先駆けとなった人。
週1休みで朝から晩まで働いても低賃金しかもらえない労働者階級が、上流階級と対戦して勝つのはものすごく大変。
それでも練習を続けて実力を上げて勝ち進んでいく様子には感動した。

もう一人の主人公は上流階級のラヴで、仕事仲間とサッカーを娯楽として楽しんでいる。
物語が進むにつれて、彼は他の人とは違って労働者階級の貧困とサッカーの階級格差無くそうと全力を注ぐようになって好感度が上がった。

スポーツは階級だけじゃなく今では国も年齢も性別も関係なく楽しめる娯楽になった。でも、コロナでスポーツの祭典であるオリンピックができなくなってどんどん格差が広がっている気がする。
スポーツが社会に与える影響の大きさをドラまでも現実でも実感してる。

『ダウントン・アビー』のようなキャラクターへの愛着が魅力というよりは、歴史をドラマで楽しみながら学べるのが魅力かな。

イギリスではサッカーをフットボールと呼ぶ。
あるインタビューでマーティン・フリーマンが何度も「サッカーじゃないフットボールだ」と訂正していて、さすがイギリス人はプライドが高いなと感じた。そのプライドが階級を生み出したんだろうと思うと良くも悪くもだよね(笑)
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