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偶然見つけたハルのpazmoのネタバレレビュー・内容・結末

偶然見つけたハル(2019年製作のドラマ)
4.3

このレビューはネタバレを含みます

この作品はずっと知っていたけど、学園もの?マンガ?と、どちらも最優先の興味はなかったので敬遠していたのが、見始めてすぐはまった!漫画の世界に入り込む設定というのは知っていたけれど、こういうことか!私にとってはなんとも斬新でした。少女漫画に対する皮肉(主人公キャラのパターンだとか、モテ男3人組のクサい台詞だとか、等々)も描かれつつ、自我が芽生えた登場人物たちが、自分たちの役に反発してストーリーを変えていこうとする。そのうちに登場人物たちが作家の意図しない相手と恋に落ちたり、心臓病で死ぬ運命の設定を変えるために奔走、でも結局ストーリーは本当に変わったのか、最終的には作家の意図する通りに流れていっただけなのか、よくわからなかったな〜。ハルは結局名前のないエキストラとして消えてしまったし。

途中前作漫画(朝鮮時代の王朝もの)が前世であるかのような描かれ方で登場、作者に想像力がないのか、登場人物が同じ(名前まで)で、同じような台詞を繰り返す。結局シャドウ(漫画に描かれていない場面。実世界のように話が進んでいるという設定)の時も、昔のセリフを言ってしまうあたり、結局は作家に翻弄されていただけなのかも とも思う。

このドラマで我々が見ているのは、シャドウの部分が大半なので、実際の漫画のストーリーがどう繋がっていくのか、全体像がよくわからなかった。

そして、少女マンガでは、主人公以外の登場人物は全て主人公のために存在しているけれど、エキストラにはエキストラのストーリーがあって、それぞれが自分の人生の主人公なんだよね、って改めて思わせてくれた。

ギヨンは最初最低なやつだったけど、それは作家がそう描いたせいなので、それを演じているギヨンは最後いいやつだった。

全体的には、最初はテンポよく進んだけど、後半は「死んでしまうの?」「忘れてしまったの?」「消えてしまうの?」と同じようなドキドキの繰り返しがワンパターンに感じてダラダラした。

最後の最後、結局作者はもう一冊、同じ登場人物を使って作品を書いたんだね〜!イケてないナムジュもなかなか面白そうで。今度の作品ではダノとハルがどういうポジションなのか(主人公かエキストラか)、わからなかったけど、作者も二人を出会わせてあげるために登場させたのかな?なんて思った。
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