2011年、東日本大震災後の作品で、フジテレビのドラマの最高峰だと思います。
加害者と被害者、それぞれの家族が抱える葛藤を、リアルに痛いほどリアルに描いている。
泥臭くても、それぞれがきれいごとでなく、それでも生きていく、タイトル通り、それぞれが抱えることをリアルに炙り出している。
生きることは容易くなく、きれいごとではない。それを見事体現した役者さんに感服。
瑛太と満島ひかりの
加害者と被害者同士でありながらも不器用に心を通わせていく。坂元さんの脚本も見事ながら、絶妙な空気感の2人が素晴らしい。
皆さん役者が素晴らしいが、
やはり際立ったのが大竹しのぶと風間俊介。
大竹しのぶの長台詞もそうだか、圧巻なのは大竹さんと風間くんのぶつかり合い。感情をあそこまで、でもあれがリアルなんだと思わせる圧巻のシーン。
風間くんはこの得体のしれない怪物を見事に演じていて、本当に素晴らしかった。
とてつもない絶望感の漂うなか、なぜだか、それでも生きていくんだという生命力を感じる作品。
あの年に放送された意味も考えてしまう、金字塔的作品だと思います。