こんなに登場人物の幸せと成長を願った事はなかったほど物語に魅せられました。
高級官僚の日常を丁寧に見せつつ、家庭内の諍いや権力によってそれは簡単に瓦解していく現実に、いかに平穏な日々が大切であるかを説いていく優れた脚本。
そして何よりもこの時代の女の幸不幸は嫁ぎ先で決まる理不尽さ、自分らしく生きていく事の困難さを描きつつも、教えと心持ち次第でその後の人生の明暗を分けてしまう事を様々な女性を通して見せていく…
その丁寧な描写で悪事を働く女たちでさえ哀しみを誘う秀逸さ。今では全ての女性キャラが愛しいです。本当に素晴らしい“女たちの物語”でした。
