ゆきまる

オトナ高校のゆきまるのレビュー・感想・評価

オトナ高校(2017年製作のドラマ)
2.0
脚本演出⭐︎1
演技⭐︎3

頭空っぽにして時間を潰したい人、
三浦春馬が好きな人にオススメ。
それ以外の人には勧められない。

話のストーリーとしては、30代以上で性経験のない人たちが「 オトナ高校」に強制入学させられて処女、童貞卒業を目指す。
メイン登場人物はおしなべて他者とのコミュニケーション能力が低い、いわゆるこれじらせキャラの集団。

私がこれを見て、イライラしたのは、オトナ高校のコンセプトの整合性が全くもって取られてないから。
初回の授業で、さくら先生が「恋愛において、セックスはゴールじゃなくて、スタートラインに過ぎない」とかいう割に、ずっとセックス至上主義でストーリーが進む。
彼らがしたいのは、セックスではなく、幸せな恋愛なのでは?
誰彼構わずセックスだけがそんなにしたいのなら、オトナ高校なんかに入学しなくても、いくらでも機会はあるわけだし、
そもそも、セックスをする「恋愛関係」にたどりつくことが目的なはず。

というか、セックスをするかしないかは、個人の自由であるはずなのに、それを強制させる高校って何?
EDや、LGBTなどのトピックスについても、題材のとらえ方が浅はかで不誠実に感じた。
人間関係に不器用で、拗らせた妙齢の人間が登場人物なのだから、もっとストーリーの背景となる登場人物それぞれの人物像を深く描いて、この高校に入学して卒業するまでに、自分の価値観を正すアイデンティティクライシスや、コンプレックスに向き合い、それを受け入れていく「人間の成長物語」を描いたらおもしろかったんじゃない?

生徒メイン5人+教師2人の7人の中で低俗な痴話話が延々と繰り広げられる。
みんな処女、童貞を卒業したいっていう共通の目標があるから、恥も外聞もなく、相手に突撃したり、簡単に心変わりしたり。。
正直誰にも共感ができなかった。日本のドラマにありがちな、ご都合主義、くさい演出たっぷりでイライラする・・・ひそひそ話は必ず誰かが草陰で聞いてる的なね。

一番最悪なのは、最後に都合よく英人以外全員が卒業したこと。
それぞれがカップルになるまでの経緯、心理描写も雑で、本当に意味不明だった。
ヤルデンテの相手に関しては、いきなり新キャラ登場させるのはこじつけもほどがある(笑)
一体何を描きたかったドラマなんだ?!?!

ただですね、三浦春馬はよかったですよ。今年はいろいろ三浦春馬の作品を見たけれど、神経質な男の役がうまいなと思った。
英人は、基本的に自己愛が強いエゴの塊だが、それでも役柄に彼の一生懸命さと誠実さがにじみ出ている。
最初のオープニングのダンスから、ピンク英人のコメディな動きもお手の物で本当に芸達者👏
ゆきまる

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