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その男の記憶法のmoonのレビュー・感想・評価

その男の記憶法(2020年製作のドラマ)
4.7
 ムン・ガヨン個人の評価なら満点。女神降臨という人気作品に出ていた時はまったく感じなかった、この人の美しさ、演技のきめ細やかさ、存在感がこのドラマでは思う存分発揮されているように思う。芸達者なキム・スルギさんと丁々発止のコメディ部分でもまったくセリフの勢いが変わらない。
 キム・ドンウクさん、私の中では「コーヒープリンス」の永遠の弟分。気が付いてみれば大人のいい男になっていた。韓国ドラマ界において、身長175センチで主役ができるというところが、既にこの人の実力を表わしてるかも。しっかり役を作り込みつつオレオレ感を出さずに相手役を引き立てる演技を見ながら、故パク・ヨンハさんを思い出した。
 おそらく監督の力だと思うけど、映像が素晴らしい。ひとつひとつの絵面、俳優さんたちの歩き方、首の傾げ方、1カット1カット心を込めて残した映像。「流れ星」のイ・スヒョン、「恋のゴールドメダル」のオ・ヒョンジョン、スター級の監督を二人配置した甲斐あり。一方、脚本は穴だらけ。警察も事務所代表もあまりにも仕事ができなさすぎ。主治医無責任すぎ。何ひとつ問題が解決しないまま残り3分でギリギリ回収。イニョン王妃の男やナインを執筆したキム・ユンジュ作家、好きな作家なんだけど、スッキリしない終わり方。ここだけ残念。
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