Pam

新聞記者のPamのレビュー・感想・評価

新聞記者(2021年製作のドラマ)
3.6
日本発の作品としては異色。

テーマは面白い。近年あった事件をベースにしてるし、伊藤詩織さん事件、赤木さん事件をフィクションらしからぬストーリーにしたてて、おもしろい。残された公務員の良心にすがるありさまが見ていて痛々しい。本当にこんな国になりさがったのか。私は悲しいよ。。。


ただ・・・

ドラマとしての完成度はかなり甘い。

主人公に説明させる部分も多すぎるのが、もったいつけてて好きにはなれない。まず、最初に不正を強いられ、自殺してしまう。。というメンタリティが海外視聴者に理解させるために、もうすこし表現の努力が必要。内部告発で植物人間になってしまった別の人間を映し出すことも効果的だが、そこでなぜ戦わないのか?という疑問も考慮しなければならない。

また主人公の名前が、マツダ、スズキ、トヨタ、と海外狙いすぎ!しかしなんで未亡人婦人が急に市民活動に入ってしまうかもわからない。あの辺りの甘さが気になる。せっかく寺島しのぶ使ってるんだったらもっと、寺島さんに悲しく咽び泣く未亡人以上の怨念の役をやらせてあげてほしかった。エンタメとしての楽しみがまったくない

しかし、でんでんさん、いたな。怖いなあの、配達所。熱帯魚売って灰にされそうや。。(あ、ごめん別の映画)

あと、新聞配達してる大学生がこのまま新聞社に就職するというのは海外げはありえないし(だいたいはインターンから入ってそのままトレーニングを重ねる)このあたりの日本の就職活動の違和感は海外視聴者はわからないと思う。このあたりの説明。

新聞記者という職業もそろそろ要らなくなってきてるのではないかという不安ももっと入れ込むべきでしょう。だって、これネフリですよ。フリージャーナリストが同じ問題を追ってるとかそういうキャラも出たほうが幅があったのでは?


なんで紙の新聞読んでるわけ?あの記者会見の仕方とか、紙新聞とか、内閣調査室の連中がプリントアウトされた紙資料読んでるのに苦笑したわ。
あんなことしたら、情報漏れるやん。

最後の会話もなんで綾野剛は録音できたん?あんな事できてどこが内閣調査室なん?セキュリテイ甘すぎで泣けてくる。

怒ったら「プルプル震えるだけ」の演技がなんとかならん?漫画的すぎ。

あと、、とりあえずこのコンセプトがなんか「ゆーたろゆーたろ、先生にゆーたろ」的なそれだけでなんとも歯がゆい。So what ?なんだよね。こんなことみんな知ってるんでしょ。こんな真剣に作らなくてもドントルックアップ的に軽く笑えるセンスがまったくないんだよね。。




とりあえず。


このドラマに日本人が期待をかけるわけはわかる。日本人が見たらジーンと来るだろう。私もジーンと来た。

それにしてもサンタマリアさん憎まれ役がうまくなったね。ずっともてない男役の人だと思ってた。綾野剛はこわいなぁ。到底官僚には見えないドス黒さがいいわ。
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