● この時代に新聞記者の存在意義とは
● 左寄りのドラマ 出来は良い
● これを期に興味を持つきっかけとなれば
◇ 感想
モリカケ問題のうち、主に森友学園問題をモデルにしてつくられている本作。この時代に新聞記者にフォーカスを当てるサスペンスドラマってどうなの?と疑問だったがなるほど良く出来ている。
米倉涼子の演技が気に入ったことは今まで一度もなかったのだが本作ではなかなか良い。いつものどう、私クールでしょ?感は薄れて叩かれても強い信念を持つ女性に見えてくる。原作者でモデルでもある望月衣塑子は良くも悪くも名の知れた記者であるが、少なくとも本作中では共感を呼ぶ人物像となっている。
新聞記者という職業自体が斜陽な中ひとつ存在意義を投げかける意味では価値ある作品だ。
本筋に関しては事実をある一方の視点から脚色を加えて表現されている。当時右よりな意見は実際に多かったし、劇中でも描写されているような雰囲気はあっただろう。だが、これを見てバカ正直に「こんなことがあったんだ!けしからん!」なんて思う思考は持ち合わせてほしくない。それこそメディアに乗せられてる。
政治系サスペンスとしては楽しく見れるが実在の事件をモデルにしたとしてもあくまでフィクションだ。脚色ありき。