シーズン2まで観た。アニメの実写化が成功した希有な作品。ドラマ制作陣の原作の読み込みと熱意と愛を感じる。それが顕著に表れているのが第五話の「背中の正面」だろう。『岸辺露伴は動かない』の原作は読んだことがなかったが、この回だけはやたらデジャヴを感じたので不思議に思っていたら、既読の本編『ジョジョの奇妙な冒険』第四部の地図にない路地に迷い込むエピソードと、のちに背中に取り憑くスタンドとの戦いを、六壁坂の本筋と絡めて再構成していることに気づいた。原作から、アニメ化や実写化、舞台化へ落とし込む際に成功の法則などなく、作り手の情熱から生まれる行動が観客を魅了するのではなかろうか。
