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真夜中のミサのakのレビュー・感想・評価

真夜中のミサ(2021年製作のドラマ)
4.2
狭いコミュニティの中にじわじわとキリスト教に侵食されていく様が見事に描かれている。狭い見識しか持っていない彼らが奇跡に魅せられてしまうのはしょうがないのかもしれない(外部からきた保安官や外に繋がりがあるライリーは騙されない)。一方で、ベヴァリーの交友関係などは確認することができず、そのためキリストに身を捧げ、全て都合の良い解釈しかできなかったのだろう。

最後の帰着も素晴らしかった。島が炎に包まれて、行先が見えない中で浮かび上がる真の信仰の在り方。それと同時に示される論理的かつ美しい、物質的な死の捉え方。全ては平等に消えてゆくのだ。

罪を償うこと(赦し)の重さと苦しさも非常に感じる。
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