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ロード・オブ・ザ・リング:力の指輪 シーズン1のmのレビュー・感想・評価

3.7
まず最初に言っとかないといけないのは黒人のエルフに対してキレてる人たちの事で、あのね登場人物の一人が黒人になったくらいで作品の本質や良さや面白さは別に何も変わらないからね????ダークエルフ?そうですか。
原作の精神に反するとか言うならトールキンはそもそも映像化自体に反対してたから映画もドラマも根本的にアウトだし、ていうか映像化に際してアレンジするのなんて普通の事だと思う。まずその自分の中の差別意識と向き合おうね。
それからこのドラマが駄目なのは黒人がエルフだからじゃなくて普通に脚本がタルくてキャラクター&俳優に魅力が無いからだと思う。タルいのにこんな大金かけてるんだから観てるこっちが焦ってくる・・・


ピーター・ジャクソン(以下PJ)テイストじゃない「ロード・オブ・ザ・リング」実写世界を見ると、どうしても【なんか違くない??】と思ってしまう。最初の2話を演出したJ・A・バヨナは良い監督だし今回の演出も良いのだけど、なんというかあのPJらしいケレン味たっぷりの濃さがこのドラマには無いので、ちょっとあの感じが恋しくなってしまう。本家のはずなのに二番煎じ感がしてしまうというか・・難しい・・・


海外ドラマらしく次のシーズンに繋げる為に気長にゆっくり風呂敷を広げつつ進んでいくのも、ちょっとこちらの忍耐力が追いつかない。ゲースロとか他の海外ドラマなら全然追っていけるんだけどね、こちらは惹かれる人間ドラマがあまり無いし根本にテーマ性が足りないせいか・・最終的に『誰が○○なのか?』という話になるのも心底つまらなかった。同時期に放送されてた「ハウス・オブ・ザ・ドラゴン」とは雲泥の差・・・・

ほとんどの俳優に魅力やカリスマ性が無いのは大きな問題で、そんな中で光っているのは3人だけ。
若きガラドリエルを演じるモーフィッド・クラークはケイト・ブランシェットに繋がるようなカッコよさや風格があって良い。しかし役自身は迷走している感もある。
例の黒人のエルフ役を演じたイスマエル・クルーズ・コルドヴァは作品中最もカリスマ性と魅力を感じさせる存在だった。エルフ役で重要なのは肌の色よりも『エルフ顔かどうか』だと思うし、彼はちゃんとそういう品のある顔だから良くない?
彼の相手役ナザニン・ボニアディも魅力的だった。
それにしても他が全然・・・特に脇が締まらない。一人くらい名の知れたベテラン俳優をキャスティングした方が全体が引き締まったのでは?


ただハーフット族の面々は最終回で素晴らしい表情を見せていたので、彼女達の今後には期待したい。
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