アツシ

日本沈没ー希望のひとーのアツシのネタバレレビュー・内容・結末

日本沈没ー希望のひとー(2021年製作のドラマ)
1.0

このレビューはネタバレを含みます

過去の単純なリメイクではなく、新しいアプローチをする事はいいと思うし、政治的な側面から災害を考えるのは面白いと思ってたから、最終回までしっかり見た。

しかし、最終回でとてもがっかり。
8話まで沈没についてずっと描いてきたにも関わらず、最終回で急にコロナを思わせる感染症が発生し、20分程度で解決する。

時事っぽいネタを入れたくなったのかもしれないけど2年近く経っても未だに解決してない実際の問題を速攻で解決するのは、めちゃくちゃ不誠実だし、感染症で主人公の元妻の新しい旦那さんが死ぬのも許せない。

ドラマを見てる人が、『そこまで思い入れはないけど認知している人』を殺してなんとなく盛り上げてる感じがするし、娘も自分の感染症が移って死んでるんだから、少しは傷ついてるだろと思ったら、次のカットでは主人公と離れ離れになるのが悲しくて泣いてるだけ、、ってそんな冷たいことあるか?

もう、なんというか、主人公を中心に世界が回ってるとしか思えない。
総理も副総理も仲間も、主人公の言った通りに動くし、主人公の提案が素晴らしいってことで全てまかり通っていく。

コムスだって世良教授が全ての罪を背負って死んでくし、主人公達が最後までいた北海道は沈まない。
ここまでご都合主義が続くと正直しんどい。

そもそも、『日本沈没』という絶望的なテーマは日曜劇場という場所でやってはいけなかったのではないだろうか。
沈むとなったらどうしたって全員無事なわけにはいかないし、悲壮感が伴う。

でもリアルにしたら辛く感じる人だっているだろうし、テレビという誰でも見られる媒体で沈没を描く限界はあると思った。

だけど、感染症で死んだりテロで死んだりしてるのに、沈没で死んでる描写が一切無いって、、、今まで何見せられてたんだ?それだけ沈没の対策をしてきた主人公達の行動は完璧だったってことか?

あと、地面に亀裂が入って、飛行機が飛ぶ前に巻き込まれちゃうかもーみたいなシーンあったけど、全てが思い通りになる主人公が乗ってる時点で絶対に巻き込まれないし、全くハラハラしない上に冷めるから止めてほしい。
アツシ

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