私は20歳だけれど、｢将来こんなに愛されることはあるのだろうか、こんな人と出会えるのだろうか。｣と、《期待したい》けれど《期待したくない》という気持ちを永遠に反復横跳びしている気分だった。
うたちゃんが言っていた｢自分が本物であればいつか誰かに見つけられるはず。｣という言葉がこのお話の全てを物語っていたな。
若い時の並木くん(木戸くん)の仕草や表情、言動を見て｢初恋のような人だなあ｣と思った。そしてその瞬間にこの物語の題名がfirst loveだったことを思い出して鳥肌が立った。
全ての出演者が俳優名が霞むほど役名その人達だった。素晴らしい。
そして恒美さんはこの物語に出てくる中で一番繊細で強い人だと思った。
カウンセラーという立場で心の弱い人を扱っている彼女だけれど、本当の彼女の弱さに気付いてたのは並木だけだったと思う。その弱さが自分と重なり彼女を愛することは自分を慰める行為と同じだったように思う。
何歳でも挑戦する心を持つ大人を見てワクワクした。そして恋愛は若い時が一番輝くものだと勝手に思っていたけれど、大人の恋愛は誠実で人間の本心や本質に焦点を合わせているようだ。
母に｢一番好きな曲は何？｣という質問に宇多田ヒカルの｢あなた｣が送られてきた時があった。
つづるくんとやえ、そしてやえとやえの母の生活を見てそのことを思い出して余計泣けた。
こんなふうに愛されているのだと。
