「泥にまみれながら、魂が──咲く」
金目当てで角界に殴り込んだ若者・小瀬。礼節など重んじない、知りもしない不良が土俵を愛し、「力士」になるまでの物語。
あまりにも面白くて、あっという間に観終わってしまった。
「宮本から君へ」で最悪な役を演じていた一ノ瀬ワタルが主演なのでかなり怖かったのだが、小瀬、いや猿桜は憎たらしい反面とてもキュートな男だった。強さを悪用した世界線が「宮本から君へ」、正しく未来を掴んだ世界線が「サンクチュアリ」だな。
日本の国技(正確には日本は国技を定めていないらしいが)である相撲、たとえば漫画だと「火ノ丸相撲」なんかがあったけれど、実写ではかなり珍しいのでは。
体づくり、キャストたちもさぞかし大変だっただろう、、ほんとうにお疲れ様でしたと言いたい。シーズン2、撮るなら早く撮ってやってくれ。
シーズン1は「悪ガキが力士として目覚めるまで」だと思うが、こんなにも猿桜と猿将部屋力士たちに魅せられたら、彼らがもっと成り上がるところを観たいと思わずにはいられない。清水だって花開くはずだし、いったい龍貴はどうなるのだ。猿桜が親方になるところも観たかったりする。スピンオフでもいいかもな〜。
祖父母は好きだったがわたしはまったく興味のない相撲。しかも常に失礼極まりない猿桜に、こんなにも愛着が湧くとは思わなかった。素直で、純粋で、なんて愛おしいの。
後半は泣いたし、思わず声をあげて応援してしまうほど。
ああ、じいちゃん、生きているうちに国技館に連れて行ってやりたかった。ばあちゃんも。
そういえば、静内役の住洋樹さん、元力士の方なのだけど、「ジョン・ウィック4」に出るらしい。面白すぎる。