しいこ

ゴースト/ニューヨークの幻のしいこのネタバレレビュー・内容・結末

3.2

このレビューはネタバレを含みます

死んだ男が幽霊になっても、愛する彼女を守ろうとする話。古い映画だから、味があるが、CG技術がまだまだな部分がある。
主人公のサムが霊媒師に自分の言うことを彼女に伝えてもらおうとするシーンがなかなか面白い。自分と彼しか知らない事実や思い出を言われたら、信じるしかない。ましてや、彼を亡くしたばかりの女だったら特に。
でも、霊媒師が詐欺の常習犯だったのはうまい設定だなと思った。そのまま進んでいったら面白くないし。
案の定、彼女は霊媒師を疑い振り出しに戻るし、サムは親友だった男が事の発端の犯人だったことを知ってしまう。それでも、サムは彼女のために一生懸命物に触れる術を習得し、策を練り、親友の悪事に使われる金を取り返すことで復讐を果たす。
霊媒師に乗り移ったサムと彼女の一瞬の逢瀬は切ない。触れる描写が美しいと思った。冒頭の陶芸の映像も綺麗でセクシー。二人がずっと幸せに暮らしていければよかったのにな。
最期は光に包まれて、サムは本当に死んでしまうけれど、きっと彼女の胸には後悔も悲しみもなくなって生きていけると思う。いい作品。
しいこ

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