よふかし

母性のよふかしのレビュー・感想・評価

母性(2022年製作の映画)
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原作読了後、試写会にて。
女性陣の演技がみんなすごい。
男性の入る余地なんてありません。
逆に言えば今まで男性達が当たり前のように知らんぷりして、これは女性達の物語だからと語らずに済んできた世界だよなと改めて。
正直胸糞悪い系の作品だし、メインキャラの母も娘もかなり偏った思考なんだけど、
これを観て「女ってこえーな笑」で終わっちゃいそうな男性少なくないだろうなというのがこの作品そのものより怖いところではある。
娘、母、祖母、姑、義姉妹…女性ならどれかしらに絶対当てはまるからどうしたって感情移入しちゃうし、とりわけお子さんいる方は独り身の私とはまた違った感じ方するんだろうなと思った。
母と娘の手記を交互に提示され登場人物の認識違いにぞわぞわさせられる原作を、程よくチャプターに分けて映像作品として見やすくまとめられていた。
ストーリー知っていたので初見で細かな伏線に気付いたけど、初見の人はもう一回観ると発見がある系だと思う。もう一回観るにはしんどい内容だけども。

高畑淳子演じる義母が、嫁ぎ先に居てほしくない姑レベル500って感じで不快過ぎて観るのやめたくなるくらい。
正直戸田恵梨香と永野芽郁は親子に見えなかったけど、戸田恵梨香の年代を超えた演じ分けが流石だと思った。
原作読みながら誰が演じるんだろうと思っていた、母ルミ子からも孫さやかからも信仰レベルで愛される祖母は、大地真央の完璧過ぎて逆にちょっとうさんくさい感じがある意味キャラクターに説得力を持たせていた。

「母性」のタイトルの出方良かった。
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