えな

母性のえなのレビュー・感想・評価

母性(2022年製作の映画)
3.8
わたしは湊かなえがとても好きで、この原作小説は産んでまもないわが子を抱っこしたまま棚に単行本を開いて置いて読み続けた。今思うとそこまでして読書する?という姿だったと思う。写真撮っておけば良かった。そうまでして読んだのに「読まなきゃ良かった、少なくとも産後数ヶ月で読む本じゃない」と思った。
なのでいい印象がなかったのだけれど、いま映画版で物語を追い直してよかった。
原作に忠実な表現かはわからないけれど、映画版はダメージをおわずにすんだ。
ルミ子役のひと、圧巻の演技だったー。火事のところ。結局ルミ子はなんなんだ?正直ぜんぜんいい話ではないんだけど、それがリアルというか…
わたしも出産して子育てするまで「親は自然とじぶんの子を愛するもの」「それが本能」と思ってた。わたし自身はじぶんの子をかけがえのないものだと大切に思っているけれど、これは湧き上がってきたものではない。そしていつでもわが子を変わらず大好きなわけじゃない。もしわたしの子がもっとわたしにとって嫌なタイプの子供だったら好きになれなかったといつも思う。
母性は絶対ではない。相性が悪いと成り立たないこともある。そのことを子供のときから知っていたら、親から好かれないことでじぶんを責めることもなかったのにな〜
えな

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