主人公は"シロ"。身体を持たない魂だけの存在だったが、やがて消えてしまう運命から逃れるために、ある死亡した青年小林真に憑依し生き返り、その死の真相を突き止めるお話。
良くある隠キャが陽キャに変貌する転生ものかと思いきや、生まれ変わっても最下層隠キャの小林真なのが驚き。でも"シロ"はポジティブに小林真としての人生を楽しみながら呑気に捜索してゆくのがとってもイイ！
やがて、"シロ"は小林真が抱えた大きな闇を知り、苦悩することになるが…。
学生じゃなくても、時に人生は大きな闇に包まれることがある。それは想像する以上に無力で、比喩的じゃなく地に足がつかなくなる。そうなると生きてゆくことは本当に難しい。
この作品の結末は、もちろん都合の良い「御伽」ですが。それでも、しぶとく、光を探して生きて欲しいという力を持った物語であり、カレの最終的決意には心動かされました。
長尾くんは、なにわ男子という肩書きが無ければ、脅威の新人として注目されたのではないかと思える程でした。この作品は彼を配役した時点でその質は確約されたのではないかと思います。
